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吉村知事の「うがい薬」推奨の功績

■うがい薬も「過ぎたるは猶及ばざるが如し」

 大阪府の吉村知事が会見の場を設けて、うがい薬の推奨を行ったことで物議を醸している。

 吉村知事の発表直後30分以内に全国のドラッグストアではポビドンヨード入りのうがい薬(イソジンうがい薬)が売り切れとなり、明治ホールディングス(2269)の株価は後場引け前に9000円手前まで急騰、しかし、その後は元の株価(8500円以下)に戻ってしまった。所謂、「往って来い」状態で、噂で飛び乗った人は、天井買いとなり、いきなり含み損を抱えてしまった格好となっている。

 うがい薬やアルコールでウイルスが死滅することは以前から判っていたことだった。以前、「アルコール除菌ティッシュ」が売り切れになったのも、ウイルスを滅菌するという目的からだった。手に付いたウイルスを除去するためにアルコールを使用するなら、口内のウイルスを除去するためには、うがい薬を使用する。純度の高いアルコールでうがいをしても同じ効果が期待できると思われるが、いずれにしても、使用し過ぎると返って身体に有害となる。

 「過ぎたるは猶及ばざるが如し」ということわざ通り、薬というものは使用し過ぎると効果が弱まるどころか、返って悪化する危険性が有る。

 どんな薬でも他人に勧めることにはリスクが付いてまわるので、吉村知事は、うがい薬の買い占めを注意するだけでなく、リスク回避のために、こうも言っておくべきだと思う。

 「皆様の健康を害する可能性がありますので、うがいのやり過ぎは控えてください。

■うがいだけで結果が変わる検査の信頼性

 人間の口内にはウイルス以外にも人間にとって必要な様々な「常在菌」というものが存在しているので、うがい薬を使用し過ぎてしまうと、ウイルスだけでなく、その常在菌まで除去してしまうことになり、口内環境のバランスが大きく崩れてしまうことになる。うがい薬を頻繁に使用し過ぎると口内が炎症する可能性が有ることは薬の説明書に大抵は書かれている。

 常在菌を除去して口内が炎症化すると、逆にウイルスに感染し易くなってしまい、風邪をひく可能性も高くなってしまう。このことは、医学的にも証明されている。

 ただ、吉村知事の今回の行動は、あくまでも善意から発されたものであり、批判しようとは思わない。少し勇み足だったとはいえ、どんな些細な事柄でも前向きに伝えようとした姿勢は評価できる。少なくとも、当たり障りのない当たり前のことしか言わない専門家達よりも好感が持てる。

 吉村知事が意図したわけではないだろうけれど、うがいをする人が増えれば、PCR検査で陽性になる人は減少する可能性が高くなるので、その部分はプラスだと思う。

 こう言うと、「PCR検査の精度が落ちるではないか!」と言う人がいるかもしれない。
 しかし、元々、PCR検査自体、3割も見落としがあるような検査であり、お世辞にも完璧な検査とは言えない。何の症状も無い人がPCR検査の結果ばかりに神経質に成り過ぎるのは、精神衛生上もよろしくない。

 図らずも、PCR検査が、うがいだけで結果が変わる曖昧な検査であることを全国にアナウンスできたという意味では、その部分は吉村知事の功績だったと言える日が来るかもしれない。

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