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コロナ対策:市場原理の機能停止・・政府にしかできないこと

8月3日から、東京都は、酒類を提供する飲食店とカラオケ店に対して、夜10時以降は営業を自粛するように要請した。しかし、20万円の協力金ではどうにもならないとして、要請に応じない店もある。

新型コロナウイルスの感染が再拡大している今、感染防止と経済活動の両立をどう実現するのかが喫緊の課題となっている。

コロナは、私たちの仕事や生活に大きな変化をもたらしている。在宅勤務や通販の活用などがその典型である。

1930年代に、保護主義の高まりからブロック経済化が進み、自由貿易体制が崩壊して、世界は戦争への道を歩んだ。その引き金となったのは、1929年の世界大恐慌である。

今回のコロナの感染拡大によって、世界は第二次大戦後最悪の大不況に陥っている。市場原理や民間の力のみでは、経済の再活性化は無理である。フランクリン・ルーズベルト大統領が敢行したようなケインズ的な財政出動が必要である。それは、まさに「大きな政府」の考え方である。

コロナ感染防止のため、各国政府は外出禁止や営業停止という措置をとらざるをえなくなり、その補償を現金給付などの形で行っている。大きな財政出動であるが、これができるのは政府のみである。

サッチャー英首相、レーガン米大統領、中曽根首相の時代に、規制緩和、民間活力の導入、「小さな政府」が世界の主要潮流となり、今もそれは継続している。経済学でも、ケインズ派は少数派となり、政府の役割を相対化するミルトン・フリードマンのような学派が主流となっていった。

私は、一時期ハイエクやフリードマンが主宰するMPS(モンペルラン・ソサエティ)のメンバーだったので、その当時のことはよく覚えている。

 しかし、コロナは政府の役割を再評価させることになった。そして、人々は、その政府の舵取りを行う政治家の資質を厳しく見極めようとしている。あれだけ人気のあったトランプ大統領の支持率も、コロナ対策の失敗によって下落しており、再選も難しい状況になっている。

 安倍内閣の支持率も急落している。アメリカには、民主党のバイデン候補がいる。しかし、日本では、安倍首相に代わる政治勢力が育っていない。野党も分裂したままで非力である。自民党内でも、衆目の一定する希望の星(スター)がいない。困った状況だ。 

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