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NiziUプロデューサーJ.Y.Park氏、世界最高の上司と称される理由

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パク氏のあだ名は「餅ゴリ」(写真/AFLO)

 ソニーミュージックと韓国の大手芸能事務所「JYPエンターテインメント」が共同で行ったオーディション番組『Nizi Project』(以下、「虹プロ」。動画配信サービス「Hulu」にて配信)。

 2019年7月から始まったオーディションの様子に密着し、日本の8都市と米ハワイ、ロサンゼルスでの地域予選、東京合宿、韓国合宿の様子が映し出された。6月26日に発表された9人の最終メンバーが『NiziU』としてデビューすることになった。

 そんな彼女たちに負けない話題となっているのが、NiziUの立役者で「虹プロの陰の主役」と呼ばれる韓国人プロデューサー・J.Y.Park氏(パク・ジニョン、以下、パク氏。48才)だ。

 その人気は「世界最高の上司」と称されるほどだ。

「働き方評論家」の千葉商科大学准教授の常見陽平さんはパク氏が「理想の上司」に求められる特長を備えていると言う。

「近年、理想の上司に求められるのは『褒めて伸ばす』『面倒見がいい』ということです。男性中心、新卒中心だった企業も、いまは女性の進出が増え、新卒と中途採用が入り乱れています。外部パートナーや派遣社員とチームを組むことも増えました。こうした多様な人材がいる社会組織では、それぞれの長所を探して伸ばすことが重要視されるんです。パク氏は、そうした理想的な姿を体現した存在といえるでしょう」

 オーディションのプロデューサーといえば、会社の上司以上に「絶対的存在」だ。なかには“黙っておれの言うことを聞け”という姿勢を取る人もいるだろう。しかし、パク氏はまったく逆だ。

「彼は練習生のパフォーマンスを見た後、必ず練習生に“自分はどう感じたか”を質問します。そして、練習生の言葉を否定することなく、真剣な表情で最後まで聞く。なかには、話すうちに抑えていた感情があふれ、涙する練習生もいました」(芸能関係者)

 常見さんはそうした「聞く力」を高く評価する。

「部下にとって、上司が自分の言葉に耳を傾けてくれるのは“この人は自分に心を向けてくれている”という信頼につながります。そうしたプラスの感情が部下と上司の良好な関係をつくり、仕事のモチベーションも高まります」

 緊張しながら話す彼女たちを、パク氏はいつも笑顔を絶やさず見守る。目を輝かせながらパフォーマンスを見つめる姿は、まるで1人のファンのようだ。

《いまは私のアドバイスを全部忘れて、心から楽しんでください》

 そう声をかけられた練習生たちは、時に練習以上の力を発揮する。

 ある教育ジャーナリストは、パク氏が理想的な「褒め方」と「叱り方」を身につけていると分析する。

「彼は、褒めるときは感動をダイレクトに伝えます。“素晴らしい才能だ”“ぼくが期待した最高レベル”と、誰かとの比較でなく、その人の努力や成長を褒める。そして、感動を伝えた後に『何がよかったか』を論理的に説明する二段構えで称えます」

 反対に、叱るときには決して感情的にならず「何が悪かったか」を論理的に説明する。

 もともとの実力が高く、一見すればうまくパフォーマンスができたと思える練習生にも、努力の跡が見られなければ淡々と直すべき部分を伝える。ただし、「期待していたからこそ残念だった」「次回は楽しみにしているよ」とフォローの言葉も忘れない。前出の常見さんはこう語る。

「彼のやり方は『ダメ出し』ではなく『ポジ出し』といえるでしょう。“何がダメだった”と伝えるのではなく、“こうすればよかった”とフォローし、前向きな気持ちをつくっています。褒めるときも叱るときも、上司に求められるのは『よく見る』こと。部下をきめ細かく観察し、具体的な変化を捉えて伝える。そうしたことが、個性や才能を伸ばすことにつながります」

 虹プロの最終話、最終審査でデビューメンバーに選ばれたミイヒ(15才)に対して、パク氏は彼女のそれまでの努力を労うように、「ご飯をよく食べてね」と優しく声をかけた。

 審査が進むに連れ、当初はふっくらとしていたミイヒが少しずつやせているように見えた。度重なるプレッシャーに、食事ものどを通らなかったのかもしれない。歌やダンスというパフォーマンスだけでなく、そんな彼女の「心の変化」をよく見ているからこそ、発することができる言葉だった。

 すべての最終メンバーが発表されたとき、パク氏が最初に駆け寄ったのはデビューを逃した3人の練習生だった。これまでの努力を知っているからこそ、“よく頑張ったね”“お疲れさま”と声をかける。パク氏の人柄が垣間見えるワンシーンだった。

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