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雅子さま、今年最後のお出ましは戦没者追悼式になる可能性

この夏唯一のお出ましに強いお気持ちを抱かれている雅子さま(写真/JMPA)

日赤幹部からご進講をお受けになられる両陛下(5月20日、写真/宮内庁提供)

昨年、雅子さまは体調不良が囁かれる中で、追悼式参列を果たされた(2019年8月、東京・千代田区 写真/時事通信社)

「9月末に予定されていた『全国豊かな海づくり大会』(宮城・石巻市)の中止が決定し、天皇皇后両陛下の『四大行幸啓(ぎょうこうけい)』が、今年はすべて開催されないことになりました。恒例の地方訪問がすべてなくなるのは、戦後初の“異常事態”です」(皇室記者)

【写真】新型コロナ対策でマスクを着けられる天皇皇后両陛下

 天皇皇后両陛下は全国植樹祭、国体、国民文化祭、そして海づくり大会の4つの主要地方行事に例年出席されてきた。それらは「四大行幸啓」と呼ばれ、両陛下は国民と直接触れ合われる機会として大切にしてこられた。

 しかし、7月10日、新型コロナウイルスの影響で「海づくり大会」の開催中止が決定。ほか3つの行幸啓もすでに中止となっており、四大行幸啓がすべてなくなった。

「両陛下は“国民の中に入っていく皇室”であることを重要視され、行幸啓はその実践の大切な機会でした。両陛下は胸を痛められているそうです」(宮内庁関係者)

 春に予定されていたはずの両陛下のイギリス訪問も延期中。陛下も雅子さまも英オックスフォード大学に留学のご経験があり、訪問を心待ちにされていたはずだが、「秋には実現させたいという動きもあったが、年内は絶望的」(別の宮内庁関係者)という。

 プライベートにも暗雲が立ち込めている。両陛下と愛子さまはご一家で夏に御用邸へ足を運ばれ、数日間静養されることが恒例となっている。昨年は8月上旬に須崎御用邸(静岡・下田市)、下旬に那須御用邸(栃木・那須町)で滞在された。

 昨夏、須崎御用邸に向かう駅で、ご一家は汗をぬぐいながら30分以上、市民らに直接声をかけられた。ご静養とはいえ、国民と触れ合われる貴重な機会でもある。

「今年はそうしたご静養の予定は不透明です。ご一家が地方へ出かけられれば、必ず駅で多くの人が出迎える。コロナ禍のいま、そうした『密』をつくるわけにもいきません。上皇上皇后両陛下は夏に予定されていた那須でのご静養を、7月の九州豪雨の被害を考慮し中止されました。ご一家もコロナや豪雨の被害について考慮されているはずです」(皇室ジャーナリスト)

 6月9日の両陛下の結婚記念日では、ご家族を招いた夕食会が中止された。雅子さまは離れて暮らす高齢のご両親との面会も断念されたという。

 ご予定のキャンセルが相次ぐ両陛下。それでも、「これだけは是が非でも出席したい」と準備を進められている行事があるという――。

◆ふらつくご体調でも出席された

 8月15日、東京・九段下の日本武道館で「全国戦没者追悼式」が行われる。毎年、終戦の日に開催されるこの式典には、その時代の天皇皇后が欠かさず参列されてきた。雅子さまも、昨年は皇后として初めて式典に臨まれた。

 戦没者の慰霊は、皇室にとって何より大切なものだ。上皇上皇后両陛下は長い年月をかけて、慰霊の旅を続けてこられた。雅子さまや陛下にも、そうした「祈りの気持ち」は強く受け継がれている。

「皇太子同妃時代から両陛下と愛子さまは黙祷を捧げてこられました。陛下は追悼式の日には、日課のジョギングも慎まれたそうです。さらに、沖縄戦終結の日、広島・長崎の原爆の日、終戦の日などには、ご家族そろって身を清めて黙祷されるなど、戦争への思いは非常に強い」(前出・別の宮内庁関係者)

 御代がわり行事でご多忙だった昨年は、雅子さまのご体調を不安視する声も多かった。

「追悼式での黙祷の際など、雅子さまのお体が左右にふらつく姿が見られました。ご体調が万全でない状態で無理を押して出席されたのです。そうした強い思いをお持ちですから、今年の追悼式も“万難を排して出席する”というお気持ちだと思います。政府主催の式典なので、政府サイドからは両陛下に参列の意思を尋ねることがあったそうですが、参列のご希望を強く伝えられたそうです」(前出・別の宮内庁関係者)

 もちろん追悼式への出席には慎重論もあった。

 追悼式には例年、全国から約6000人が参列する。今年は新型コロナを受け、参列者や来賓の人数が各都道府県からあわせて1400人程度に縮小される。だが、参列する遺族のほとんどは70才を超える高齢者だ。規模を縮小したとはいえ、大勢の高齢者が県をまたいで移動することになる。式典を主催する政府関係者の中には「この状況での開催は本当に適切か」と疑問視する声もあったという。

「“東京由来の感染”などと報じられ、地方在住者は特に東京との接点に過敏になっています。式典に参列すれば、遺族の方々は“東京からコロナを持ち込むな”“地元が汚染される”などと中傷を受ける可能性すらあります。

 両陛下は、医療従事者をはじめとするコロナ禍での差別に胸を痛められています。式典参列者がそのような視線を浴びることを、心配されていることでしょう」(前出・皇室ジャーナリスト)

 もちろん両陛下の感染のリスクも考慮された。

「感染リスクを減らすため、国歌斉唱はなくすそうです。ただ、陛下が壇上でお言葉を述べられるときにマスクを外されるかどうか。そうした詳細の検討が続いている状態です」(前出・別の宮内庁関係者)

 人が集まれば、どうしても避けられない感染リスク。それでも、両陛下は出席のお気持ちを強くされているという。

「四大行幸啓が中止となったため、今年行われる両陛下の外出を伴う公務は、追悼式で最後になるといわれています。しかも、地方で行われる式典に臨席されたのは、昨年10月の国体が最後。つまり、追悼式への出席が、“今年最初で最後”となる可能性が高いんです」(前出・皇室記者)

◆高齢の遺族らの思いに寄り添いたい

 国民の前にお姿を見せられるのはこの夏の、たった1度だけ――それだけに、何が何でも出席するという不退転の覚悟でおられるのだろう。

「地方の行幸啓では、訪問先の駅などで大勢の人が待ち受け『密』ができるのが問題でした。ですが、追悼式会場の日本武道館と、両陛下がお住まいの赤坂御用地は、車ですぐの距離。電車移動に比べて密のリスクがずっと少ない。そうしたことも、両陛下の出席の後押しになったのでしょう」(前出・皇室記者)

 そうした状況で参列するのは遺族らへの思いもある。

 遺族らは感染のリスクや中傷を受ける危険を背負っている。高齢で、感染すれば重症化しやすいことも承知しているだろう。実際、揺れる気持ちを抱えながら参列を断念した遺族も多い。それでも、先の大戦で亡くなった家族を悼むため、覚悟を持って東京を訪れるのだ。両陛下はそうした出席者の思いを強く感じておられるに違いない。

「もし追悼式に両陛下が出席されなかったら、“両陛下は自粛されたのに多くの人が集まったことの是非”が問われかねません。両陛下は、覚悟を持って集まる人、行きたくても行けないと諦めた人の思いをないがしろにしたくない、むしろ寄り添いたいとお考えなのではないでしょうか。

 そうした遺族らへの思いが、感染リスクを背負っても“絶対に出席する”という両陛下の原動力になっているように感じます」(皇室関係者)

 たった1度のお出ましにかけるお気持ちは計り知れない。

※女性セブン2020年8月13日号

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