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【楽天】、アメリカのネット通販事業を閉鎖!日本でモテモテなオレ様は米国で通じない?

■ネット通販大手の楽天がアメリカにあるネット通販事業から撤退する。IT系ニュースサイトのテッククランチが確認したところによると、今後2ヶ月間をかけて米国のEコマース事業を閉鎖する。

米国市場からの撤退理由は明らかにされていない。

なおカリフォルニア州サンマテオ地区の本社では本部スタッフのレイオフを実施する予定で、90人程度が職を失うことになる。

一方、旧イーベイツ(Ebates)となるキャッシュバック・リワード事業は続行する。

楽天は2010年5月、子会社のラクテンUSA(Rakuten USA)を通じて2.5億ドル(約260億円)でネット通販サイトのバイ・コム(Buy.com)を買収し本格的にアメリカ市場に進出。

1997年に創業したバイ・コムは買収当時、米国を中心に1,400万人の顧客を抱えており、1,000社以上の企業が出品するマーケットプレイスも展開していた。

2013年1月にはバイ・コムのサイト名をラクテン・コム(Rakuten.com)に変更した。ただ知名度のあったサイト名を聞き慣れない名前に変更したことで、アメリカのネット通販事業の業績が低迷したと指摘されている。

またラクテンUSAは2014年9月、会員制オンライン・キャッシュバック・サイトでは米国最大のイーベイツ(Ebates)を10億ドル(約1,000億円)で買収した。1999年創業のイーベイツは買収当時、小売から旅行まで2,600以上の企業と提携し250万のアクティブ会員を有していた。

 アメリカ市場に参入する日系企業では小売チェーンの苦戦が目立っている。

 雑貨店「無印良品」を運営する良品計画は10日、米子会社「ムジUSA(MUJI U.S.A.)」が連邦破産法11条を申請し破たんしたことを発表した。ムジUSAは法的手続きを経て再建を目指すことになる。破たんの理由を3月中旬からの全18店舗の営業停止に、高い賃料の高コスト経営を上げている。

無印良品は2006年に米国事業に進出し、2007年10月にはニューヨーク市内マンハッタンのソーホー地区に米国進出1号店をオープンした。翌年5月にはNYタイムズスクエアに4,350平方フィート(約120坪)の2号店でフラッグシップストアもオープン。

2012年11月には西海岸では初となるアメリカ5号店をサンフランシスコ・ソーマ地区に出店した。ムジはカリフォルニア州内でも徐々に店舗を拡大しながら2013年末、ハリウッド大通りにあるハリウッド・ギャラクシー・ショッピングセンター(Hollywood Galaxy Shopping Center)に米国8号店で新たな旗艦店をオープンした。

直近では昨年3月、ニューヨーク市最大の再開発プロジェクトで複合施設の「ハドソンヤード(Hudson Yards)」のショッピングセンター「ショップ&レストラン・アット・ハドソンヤード(The Shops & Restaurants at Hudson Yards)」の2階にオープンした。

 一方、ひっそりと店をスクラップしている日本のチェーンもある。8年前にアメリカに進出したインテリア小売業大手のニトリだ。

ニトリは2012年にニトリUSA(Nitori USA,Inc.)を設立。翌年10月にはロサンゼルス郊外でオレンジ郡のタスティン市とフルトン市に創業者の似鳥昭雄氏の名前からとった「アキホーム(Aki-Home)」をそれぞれオープンした。

ディストリクト・アット・タスティン・レガシーSC(District at Tustin Legacy)のアキホームは3万平方フィート(840坪)。アメリッジ・ハイツ・タウンセンターSC(Amerige Heighs Town Center)のアキホーム・フルトン店は2万平方フィート(560坪)だ。

2014年4月には日本人も多く住むトーレンス地区に2万平方フィートの3号店をオープン。同じ年にアキホームはファンタナ地区やチノ地区にもオープンし、ロサンゼルス郊外に5店舗を展開した。

2018年5月にはロサンゼルス・ダウンタウンから東に65キロメートルにあるオンタリオミルズに5万平方フィート(1,400坪)のアキホームをオープンした。

アキホームは6店舗となったものの2018年末から2019年初めにかけてトーレンス店、フルトン店、チノ店、フォンタナ店の4店を閉店したのだ。結局残っているアキホームはタスティン店とオンタリオミルズ店の2店舗のみとなっている。

 世界最先端の市場であるアメリカで、日系企業がモノを売るのは極めて難しいということなのだ。

トップ画像:Rakutenホームページのスクリーンショット。知名度が高かったイーベイツ(Ebates)もラクテンに変更している。

2020年7月11日 - 【無印良品】、いきなり破たん!日本でモテモテも結婚してみたら相手がカイヤだったら?

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。残念ながら、また同じパターン。わかりやすくいえば、日本でモテモテだったオレ様がアメリカでもモテまくると思ってやってくる思考フレーム。しかも相手の価値観をほぼスルーし、オレ様流にこだわった挙げ句の撤退です。今回のオレ様流というのは、アメリカで高いマインドシェアを得て、よーく良く知られていた名前(Buy.com)を知名度のないオレの名前(Rakuten)に変更した愚かさです。

もう一つ共通する残念なコトは(これまで多くのオレ様達が討ち死にした)極めて難しい市場にもかかわらず、参入を決断したトップ本人が現地で陣頭指揮を取らないことです。結局、日本で優秀とされる部下がアメリカにやってくるのですが、現地の事情を知らない日本の本社(トップや幹部)と板挟みになるのも同じパターンです。2.5億ドル(約260億円)は勉強代というのであれば、同程度の費用をかけて米国市場を研究しておくことが大切だと思います。日本で急成長し大成功すると「せっかち」が加速しフットワークも軽くなりすぎます。

 日本で成功する経営者は「せっかち」とよく言いますが、日本の5年〜10年先を行くアメリカ市場への参入については、石橋を叩くぐらいよーく考えてもらわなければなりません。

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