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民主党や日本社会党の復活ではなく、立憲主義的な改憲を目指す社会民主主義・進歩主義政党が必要だ

立憲民主党と国民民主党の合併協議が再開され、両幹事長が綱領の早期作成で合意したとのことである。しかしながら、党名や綱領の中身をめぐって両党はもめることだろうし、そこに社民党が加われば協議の進展はさらに遅くなるだろう。立憲民主党と社会民主党が1960年分裂以降の日本社会党の後継的存在であり、国民民主党が1960年に日本社会党から分裂した民主社会党(民社党)の後継的存在になるので、流れを見ると単なる民主党復活というより日本社会党復活ということになる。

しかしながら私はこれに全く期待していない。立憲民主党結党時は期待したのだが残念だ。立憲民主党の枝野代表は、閉鎖的な党運営を続け、野党第一党党首としてはっきりとした政権構想を示すこともなく、人気がなくなったら旧態依然とした永田町の合従連衡に奔走していると評価されているが、それは仕方がないことだろう。

立憲民主党と旧希望の党は政策が違うから別の党になったのであるが、吸収合併でなく対等合併で立憲・国民両党が合併するとなると、新党の基本政策は原発・安全保障・憲法・統治機構改革など重要な部分で玉虫色にならざるを得ない。合併しても基本政策をめぐってすぐに党内対立が起きるだろう。旧日本社会党がかつて二本社会党と揶揄されていたように、日本社会党、社会民主党、民主党、民進党と名前が変わっても繰り返されてきた歴史がまた繰り返されるわけである。

日本でこれまでどうして左派・リベラル派が弱かったのかと言えば、突き詰めれば憲法9条の問題に行くつくと私は考える。国民は安全保障について左派・リベラル派を信頼していないと思う。自衛隊は日本の安全保障に不可欠な存在になっており、さらに世界でもトップ5に入るくらいの戦闘力を有しているにもかかわらず、そのような防衛組織の存在を憲法上に明記しないのは明らかにおかしい。

私は9条を含め憲法を改正すべきと考えているが、安倍首相が安保法制制定というとんでもない解釈改憲を行ってしまったために、左派の改憲に対するアレルギーがさらに高まったと考えている。立憲民主党の枝野代表は、元々は改憲派だったはずだが、同党設立の経緯、支持団体、所属議員の政治的傾向から判断して、山尾志桜里氏のような改憲論者の意見を封じ込めたため、同党では憲法について議論することは事実上不可能になっている。 今となって見れば、設立時に旧社会党・社民党出身議員や旧総評系労組に気を使って憲法・安全保障に対するスタンスをあいまいにしたのが、同党への支持層を狭める結果になったと言えよう。

こうした現状を考え、私はいま求められているのは立憲主義的な改憲を目指す中道左派政党だと考える。新党は社会民主主義・進歩主義を掲げるリベラル政党であることを明示する一方で、立憲主義を取り戻した後に安全保障体制の明確化・統治機構改革・そして同性婚合法化を目指して改憲を行うと標榜すべきだ。一方で、今行わなければならないのは新型コロナウィルスの感染を抑えることが第一で、優先順位をつければ、経済再生、脱原発の実現、安保法制の廃止(または違憲部分の削除)による立憲主義の復活だ。

脱原発と安保法制の廃止(または違憲部分の削除)の実現については、日本共産党との連携は不可欠で、同党の政策がかつてよりかなり現実化していることを考えると、同党を連立のパートナーとして連立政権構想が組まれるべきである。つまり、政党の政策としては改憲を掲げるが、まずは、共産党を連立パートナーとする次の政権では上記の4つの政策の実現を優先する。次の次の総選挙では、憲法の部分で共産党と合意できれば再び連立形成を要請し、合意できなければそれぞれが独自に戦うとすべきだ。共産党は言うまでもなく護憲を掲げているが、連立政権でやることとやらないことを明示し、政策決定プロセスを透明化して常に同党に対して敬意を払えば理解してくれるだろう。

旧民主党かさらに進んで旧日本社会党が復活しても、政党のアイデンティティ・基本政策・連立政権構想はあいまいな状態が続くだろうから、永田町に関わらないところから全く新しい中道左派政党を作らなければならない。左派・リベラル派には憲法改正に対してアレルギーが強いことは十分承知しているが、どんな優れた憲法でも時間がたてば現実に合わなくなってくる。より民主主義的・進歩的にバージョンアップされた「日本国憲法 Version 2」を、自民党安倍政権を倒した後に立憲主義的なプロセスを遵守しながら作るべきではないか。国民のニーズはそこにあると思う。

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