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少年法改正論議 18歳19歳は2年後に民法では「成年」なのに刑法では「少年」でよいのか・・・

7.29自民党法務部会・司法制度調査会の様子(自民党本部で)

 「国づくり、地域づくりは、人づくりから」を掲げて15年、「日々勉強!結果に責任!」を信条に活動する参議院議員赤池まさあき(自民党・比例代表全国区)です。

 7月29日(水)、自民党本部において、法務部会・司法制度調査会の合同会議が開催されました。議題は少年法の改正についてです。

●2年後民法では成年、少年法は・・・

 憲法改正国民投票法の改正が契機となり、20歳から18歳への各種権利主体が移行されつつあります。4年前の参院選からは18歳19歳にも選挙権が付与されました。そして、2年後から、民法の「成年」年齢が18歳以上となり、消費者契約等保護者の同意がなくてもできるようになります。残った課題は、刑法の特別法である少年法の対象年齢を現行の20歳未満から18歳未満に引下げるかどうかです。

 我々自民党は、法律全体の整合性、被害者家族の声、国民の理解等から少年法の対象年齢も、民法の改正に合わせて、引下げるべきだと一貫して主張してきました。

 ところが、友党の公明党や法律関係者等から、激しい反対の声が上がっていました。その理由は、現行において、既に人に死に関わるような重大犯罪は原則逆送(家裁から検察に送られて成年と同様に裁判で裁かれる)となっていて厳罰化されていること。そして、少年法によって家裁の審判や少年院等での教育的処遇は大変効果上げており、成年年齢引下げと同時に、少年法の対象から18歳19歳を外すと可塑性(今後変化する可能性)がある若者の未来を奪うことに繋がりかねないというのです。

●与党自公の合意案 名を捨てて実を取る

 そのような中で、自民党と公明党での役員での何度も議論が進められ、何とか次のような合意が得られるところまできました。それは以下です。

 ・公明党の強い要望を受け、少年法による教育的処遇を評価して、18歳19歳を引き続き少年法の対象とする。ただし、特別な規定を創設し、18歳未満とも20歳以上とも異なる手続きとする。

 ・全件家裁送致は維持するが、原則逆送(検察に送って成年と同様に裁判で裁く)の対象に、現行の死に至る犯罪に加えて、強制性交等や強盗、放火などの短期1年以上の刑罰に拡大して、厳罰化する。

 ・ぐ犯(虞犯)という罪を犯すおそれだけで保護するようなことは18歳19歳ではしない。

 ・起訴された以降は、実名報道を解禁する。

 等々です。

 少年法を引下げないという公明党の主張を飲むという名を捨てて、厳罰化や実名報道解禁という実を取った合意案となりました。

●私の意見は 実を取るだけでなく名も取るべき

 その合意案については、私は会議で次のような発言をしました。

 ・合意案作成に当たった役員の方々のご労苦に敬意と感謝。

 ・しかしながら、民法と刑法の成年年齢が違うということでよいのか。戦前は、民法が20歳以上、刑法が18歳以上というズレがあり、戦後20歳に統一した経緯がある。今回の改正では、また民法と刑法がズレることになり、戦前回帰と批判されないのか。

 ・法律全体の整合性、被害者家族の声や国民理解の上から、成年年齢のズレは許容されない。

 ・若者の可塑性や現行の家裁等による教育的処遇に効果があるのであれば、18歳19歳だけでなく、成年となった20代も同様に対応すべきだ。法律に、若年成年という概念を導入して、18歳から20代を対象とすべき。

 ・成年となる18歳や19歳を少年とは言えない。成年という名称を入れるべきだ。

 以上、厳罰化や実名報道という実を取ったから、名を捨てて良いわけでなく、18歳19歳は成年であって、少年ではないわけで、成年という名称、名も取るべきだと主張しました。

 今後、与党の合意を得て、法務省の法制審議会で議論がなされ、来年の通常国会で少年法改正が議論される予定です。

 引き続き被害者家族や国民の声を踏まえて、加害者に甘く、被害者や家族、関係者が苦しむことがないように議論を続けていきたいと思います。

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