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金価格、最高値更新し2000ドルの大台に接近


[ロンドン/ベンガルール 27日 ロイター] - 金の価格は過去最高値を更新し、1オンス当たり2000ドルの大台に接近している。新型コロナウイルスの世界的大流行による景気への悪影響やそれを反映したドル安、米中の対立激化を背景に安全な逃避先を求める資金が流入している。

金現物価格<XAU=>は過去14カ月間で53%急騰。27日には1オンス=1943ドルに達し、2011年に記録した最高値(1920.30ドル)を塗り替えた。

アナリストらは、本来は安全資産という位置付けのドルの下落基調が、直近の金相場急騰の引き金となったと指摘。ドル指数<.DXY>は2年ぶりの安値に沈んでいる。

ヘレウスの取引部門グローバル責任者ハンス・リッター氏は「多かれ少なかれ、金は米ドルを代替している」と分析した。

新型コロナ流行による経済および政治面での不透明感や各国中銀がコロナ対策で打ち出した利下げおよび流動性供給策が金相場を押し上げてきた。

中銀の緊急緩和策で市場のインフレ懸念が高まり、インフレによる資産価値の目減りが予想される一方で、国債利回りは低下。この結果、投資対象としての金の魅力が一段と高まった。

金相場の上昇は米10年債の実質金利の低下とも関係がある。物価変動の影響を除いた実質金利は過去最低の水準にある。

キャピタル・エコノミクスのアナリスト、キエラン・クランシー氏は「われわれが金相場について考える際、実際は米実質金利がどうなるかについて考えている」と話す。

同氏は、世界経済の回復に伴い期待インフレ値は高まる公算が大きく、実質金利をさらに押し下げ、金相場を押し上げると予想。「リスク資産と金がともに上昇するという意味で、突拍子もないように聞こえるが、理にかなっている」としたうえで、中銀が名目金利の引き上げ検討を始めない限り状況が変わることはないと指摘した。

過去最高ペースで金を買っているのは主に欧州と米国の投資家で、 金の国際調査機関ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)によると、世界の上場投資信託(ETF)が価値の裏付けとして保有する金現物の残高は2020年上半期に734トン、額にして395億ドル増加と、過去最大の増加量を記録した。

これが金の主要消費国である中国とインドの実需の落ち込みを相殺した。

アナリストらは金相場の足腰は強いと考えているが、上昇スピードが速いため、調整の可能性にも留意している。

コメルツ銀行のアナリスト、カルステン・フリッチュ氏はリポートで「これだけの上昇スピードは大抵、下落の前触れとなるため、警戒シグナルと見なすべきだ」とした。

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