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コロナウィルス再流行――「重症が少ない」「インフルと同じ」は戯言だ - 海老原嗣生 / 雇用ジャーナリスト

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辛抱治郎氏の「軽症説」は間違い

昨今のコロナウイルス再流行に関して、「心配ない」という論調を張る人がいる。その論拠は以下の二つとなる。

① 重症者が少ない。死亡者はさらに少ない。

② 他の疾患、たとえばインフルエンザや肺炎などでも多数の死者が出ている。そこまで神経質になる必要もない。

上記のうち、①の論調を広めた有名人としては、辛抱治郎氏が上げられるだろう。私も氏のズバリ直言ファンでもあるために、最近までこの論調に対して好意的な反応を示していた。

ただ、直近の傾向を見る限り、この話は明らかに間違いであり、現在の流行は4月以上に厄介な状況だと気づいた。その第一報は「GOTOキャンペーンの無理筋と、ボルソナ脳の失敗」に記した通りだ。

その後の情報も交えて、以下に前稿の主旨をなぞっておきたい。

まず、現在重症者や死亡者が一見少なく見える理由は、以下の4つとなる。

①6月時点では、4・5月に入院した大量の重症患者が退院することで人数減となるため、なかなか増加とならなかった。

② 4月は高齢の感染者が非常に多かったが、6月は少なかった。東京都の実数で6⓪歳以上の新規感染者数を比較すると、4月1100人に対して、6月は107人と10分の1以下となっている。

③ 4月よりも重症化にタイムラグが発生している。記憶にある方も多いと思うが、4月時点では「37.5℃以上の発熱が4日続いた場合」にPCR検査を受ける、という人が多かった。現在ではこうした制約は取っ払われ、またPCR検査体制の拡充から、追跡調査などで「発症前」に陽性判明する人も増えている。つまり、4月と比べて4~5日程度、早期で感染がわかっており、その分、重症化までの日数が伸びている。

④PCR検査数の増加により感染者が増えただけ、という見方もできるが、検査を増やせば市中感染が変わらないなら陽性率は下がる。ところが、陽性率は5月のボトム時の0.6%から現在は7%超へと10倍以上に跳ね上がり、さらに上昇基調にある。

今回の流行は夜の街クラスターがその発端となったため、そこに集う就業者や顧客の年代を中心に、まずは20~30代に感染が蔓延した。ただし、日が経てば市中感染が増え、職場や家庭での罹患比率が上がる。こうしたことから、7月に入ると40・50代、及び60代以上の感染者が増えだした。



とりわけ、60代以上の週当たりの新規感染者数は、下記に示す通り、6月のボトム時と直近を比べると6倍近くにまで増え、増加の勢いは増している。結果、東京都の重傷者数は急上昇し21名となり、日に3名程度の増加となっている。



ちなみに、陽性判明から10日程度で症状が悪化する人が多いため、現状の新規重症者は7月10~15日の新規感染者と思われる。その後、60歳以上の新規感染者数は倍増しているので、7月末には日に5名程度の新規重症者が現れると思われる。

こうしたトレンドを見ていると、東京都の重症者用ベッド数(100床)は、お盆には満床となる可能性が高い。辛抱さんがいう「軽症が多いから大丈夫」というのは、もう完全に過去の話だとお分かりいただけただろう。

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