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【読書感想】アスリートの科学 能力を極限まで引き出す秘密

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アスリートの科学 能力を極限まで引き出す秘密 (ブルーバックス)
作者:久木留 毅
発売日: 2020/07/16
メディア: 新書



Kindle版もあります。

アスリートの科学 能力を極限まで引き出す秘密 (ブルーバックス)
作者:久木留毅
発売日: 2020/07/15
メディア: Kindle版

スポーツにおける最高峰の戦いは、スポーツ科学、医学、情報、そしてテクノロジ―を駆使したものへと大きく変化を遂げています。ナショナルチームの育成やサポートなどの中心にいる、国立スポーツ科学センターのセンター長である著者が、スポーツに欠かせない科学の力とは何か、さまざまな面から、スポーツ科学の最前線を解説します。スポーツ競技の側面を知ることで、オリンピックをはじめとする、ハイレベルのスポーツ観戦をより深く楽しめます。、また、アスリートでなくても、体づくりや健康のため、またスポーツ上達のために参考になる内容も。

第1章 記録はなぜ伸びるのか。競技はなぜ進化するのか

(スポーツの高速化と高度化、なぜ日本は陸上100m×4リレーで勝てるのか、水泳競技の高速化、スピードスケートの科学、体操競技は50年でウルトラCからウルトラIへ、サッカーも分析力の差がチーム力の差に)

第2章 アスリートを支えるサイエンス・テクノロジー

(車いす競技と義肢競技の進化、義足のほうが速く走れるのか、なぜパラリンピアンは8m跳べるのか、判定に大活躍のハイスピードカメラ、テニスのチャレンジは軍事技術!? ゴルフ上達ツールに迎撃ミサイル技術、もはやGPSなしでは語れないスポーツ)

第3章 アスリートはいかに効率的に身体を作っているか

(運動、栄養、休養の科学的セオリー、食事のタイミングでパフォーマンスは劇的に変わる、アスリートにとって休養とはなにか、リカバリーが勝負を決める)

第4章 ウェイトコントロールの科学

(アスリートと一般人の減量の違い、水分を減らすかと脂肪を減らすか、世界初のMRI画像で見える減量プロセス、なぜ吉田沙保里と伊調馨は勝ち続けられたのか、アスリート研究から見た一般人のダイエット)

第5章 アスリートと水分補給

(水分補給もスポーツの一部、競技で異なるアスリートが競技中に飲んでいるもの、箱根駅伝ではオリジナルドリンクを飲めない!?、個人差が大きい汗の成分、スポーツドリンクの進化)

第6章 環境とパフォーマンスの科学

(暑さのなかで記録はのびるのか、暑熱順化と寒冷順化とは、高地トレーニングが日本のスポーツを強くした、低酸素トレーニングの可能性)

第7章 コーチングの科学――スポーツ心理学最前線

(オランダの最前線の取り組みとは、選手の人生全体を見るコーチング、究極のコーチングとはなにか、映像技術の進化とコーチング、コーチのいらない未来のコーチング)

 さまざまなスポーツで、科学的トレーニングや記録を向上させる用具が取り入れられていることは、すでに広く知られています。

 この本では、「国立スポーツ科学センター」のセンター長の著者が、(2021年に延期されてしまいましたが)東京オリンピックを前にして、現在のスポーツ科学の最先端について、幅広く紹介しているのです。

 個々の競技についての詳細を知りたい、という人には「広く、浅い」内容かもしれませんが、人間の身体の機能を向上させるために、ここまでの研究とトレーニングが行われているのか……と驚かされます。

 100分の1秒を競い合う競泳では、水着の研究以外でも、抵抗を減らすためにさまざまな工夫が行われている。たとえば、水の抵抗を減らす一つの方法として体毛を剃るということがある。剃毛が競泳競技の高速化に影響することを明らかにした研究もある。Sharp&Costillは、1989年に、男子競泳選手が全身の体毛をすべて剃って泳いだ場合、抵抗の減少により身体への負担度が減少し、剃毛の前後で心拍数および血中乳酸濃度などが有意に低下し、ストローク長(一かきで進む距離)も伸びたという研究結果を得ている。

 オリンピックや世界選手権等の競泳競技において、水の抵抗への対策の点からスイマーの水着をチェックすることに加え、髪の毛はスイムキャップを被るから別として、男子でも身体にあまり毛がない選手が多いことにも注目してみてはどうだろう。

 水の抵抗を減らすために体毛を剃る、という噂は聞いたことがあったのですが、本当にやっているんですね。
 しかも、30年前に、そのことについて、きちんとした研究結果を出した人たちがいたのです。

「レーザーレーサー」という、着ると好タイムが出る水着が2008年の北京オリンピックで使用され、話題となりましたが、選手たちは「勝つ」「記録を出す」ためには、水着どころではなく、体毛まで「最適化」しているのです。

 また、パラリンピックでは、義手や義足の技術的な進歩により、パラリンピックの中での義肢の性能差とともに、健常者をこえる記録が出る可能性も生まれてきているのです。

(車椅子マラソンのように、すでに健常者を超える記録が出ている競技もあります)

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