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九州豪雨の被災地にワタミの宅食10万食支援 GoToキャンペーン「方針」は明確であるべき

先日、九州豪雨の被災地にワタミの宅食のお弁当を10万食無償で支援することを決めた。配達スタッフである「まごころさん」の家庭も浸水被害を受けたと聞き、お客さまはもちろん、配達スタッフとその家族、近隣や避難所でも困っている人の姿が想像できた。

 リーダーにいちばん大事なことは「創造(想像)力」だ。ワタミの宅食は全国に約500の営業所があり、約8000人の配達スタッフがいる。お弁当を作るだけではなく、自宅まで届ける「ラストワンマイル」の配達網が強みだ。

 食材や工場の余力から10万食は可能だと判断し即日プレスリリースを出した。被害の一報から半日以内ですべてが動き出したが、非常時のリーダーは、方針を出す以上、目的と着地点(目標)が明確でないといけない。

 一方、対照的な方針なのが政府の「GoToキャンペーン」だ。都知事や地方の首長から、批判の声があがり東京都は対象外と、方針が直前転換した。税金を使う以上、最大限の効果を生むべきだか、多くの国民も「今、旅行をすることに不安を感じている」。

 感染者が再度増える中で「やるべき」判断に至ったか基準が見えにくい。「乗り越えられるリスクだから実施する」と、リスクや成果を示せばよいが、そうした説得材料がオープンにできないならば実施はすべきではない。

 政府の方針でもう一つ注目なのが、今年の「経済財政運営と改革の基本方針」いわゆる、「骨太の方針」に掲げられた防災に関する文言だ。昨年と一言一句変わっていないことが指摘された。本来、国民のことを考え「創造力」を働かせれば、文章はおのずと出てくるはずだ。警報では「何十年に一度の大雨」と言われるが、毎年そうした災害が起こっている。地球環境への対応方針も急務だ。

 今の地球を未来の子供たちのために受け継いでいくことを何よりも優先しなければならない。ワタミが再生エネルギー100%を目指す国際的なイニシアチブ「RE100」に加盟したこともCSVの発想だ。企業が社会課題を解決し、経済的価値と社会的価値をともに「創造」する、こうしたCSV経営が求められる時代だ。

 政府のエネルギー政策も、原発ありきの「エネルギーミックス」であり、原発維持派と脱原発の両方にいい顔をしている「妥協案」に感じる。未来をこうするという、創造や理念を感じない。

 方針や指示は、創造(想像)力であり、創造は愛だと思う。方針を出す人の責任は重い。政府の方針を前に、そのことを改めて考える。

【夕刊フジ】「渡邉美樹経営者目線」(毎週火曜日連載)より

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