- 2020年07月25日 14:03 (配信日時 07月24日 11:15)
「いきなり真っ黒にしたくない」コロナで生まれた白髪染めの新潮流
1/2自宅で髪の毛を染める際に使う市販のヘアカラー剤は、外出期間中に売り上げを大きく伸ばした。男性向けの白髪染め剤では、染め方にも変化が訪れているという。経済ジャーナリストの高井尚之氏が化粧品メーカーのマンダムに聞いた――。

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/pogrebkov
中高年男性の身だしなみは変わった?
社会人の経験を重ねて中年になると、見た目に関しては「実年齢より、若く見られたい」と思う人は多いだろう。「オレはいくつに見える?」が口ぐせの人もいる。
世間で言われる「人生100年時代」や「生涯現役」といった言葉や風潮も、知らず知らずのうちにプレッシャーとなってきた。
それもあってか、ネット上にも、若く見られるコツやノウハウの記事や広告が目立つ。「withコロナ」でリモートワークも増えたが、オンライン会議などもあり、一定の身だしなみは欠かせない。
そこで今回は、「中高年男性の白髪染め」について考えたい。女性向けのこうした情報は多いが、男性向けは少ないからだ。
以前に比べて、意識も変わってきたので、ヘアカラーを発売するメーカーにも話を聞き、生活文化や消費者心理の視点で考察してみた。こうした企画意図ゆえ、「若づくり」や「白髪染め」ノウハウを知りたい人は、それらの情報をご参照いただきたい。
コロナの打撃を受けなかった白髪染め剤
市販のヘアカラーは、大きく「おしゃれ染め」と「白髪染め」に分かれる。前者は髪色の変化を楽しむ「主に若い世代」、後者は白髪隠しなので「主に中高年」向けとなる。もちろん体質があり、若い世代でも白髪に悩む人もいる。
今回話を聞いたのは、男性向け化粧品「GATSBY(ギャツビー)」で知られるマンダムだ。ヘアカラーは「LUCIDO(ルシード)」ブランドで訴求する。現在は40代向けが中心の「ルシード」は発売して30年以上になる。
まず、緊急事態宣言中のヘアカラー商品の動きを聞いた。
「4月の緊急事態宣言で外出自粛となり、美容院や買い物に行く頻度も少なくなりました。そのため、セルフ白髪染めの実店舗の売り上げは、前年同月に比べ93%と減少しています(マンダム調べ、4、5月合計)。色はブラウン系、ブラック系が中心です」。
同社はこう説明する。実店舗で「前年比93%」(7%減)は、思いのほか健闘した印象だ。
在宅勤務中心のリモートワークで、通勤する必要がなくなり、消費者の美容意識は大きく変わった。マスクで口を覆う機会も増え、特に女性の消費は顕著だった。
筆者の取材でも「最近は口紅もファンデーションも一切買っていません」(20代の女性会社員)という声が寄せられたが、具体的な調査記事もある。
東洋経済オンラインでは「コロナで『売れた』『売れなくなった』商品TOP30」(筆者=伊藤歩氏)という記事を5月8日に発信。それによれば、売り上げ金額の減少2位が口紅(4月第2週で前年比27.5%)だった。
ドラッグストアのマツモトキヨシとトモズでは、自粛期間中にセルフカラー剤の売り上げがいずれも2桁伸びたという報道もある(WWD、6月5日)。こうした当時の消費者事情も勘案すると、ヘアカラーの購入意欲は高かったのだ。
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