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「GoToトラベル」めぐる政府のバタバタは「グレーゾーンを探る中でのブレ」 “封じ込め成功”のニュージーランドとの違い


 東京だけでなく全国で新型コロナウイルスの感染拡大が懸念される中、22日から「GoToトラベル」キャンペーンが幕を開けた。

【映像】“迷走”GoTo開始 旅行会社は困惑

 GoToトラベルでは、若者や高齢者の団体旅行は控えてほしいとしているが、具体的な年齢などは示されていない。また、東京発着の旅行は今回のキャンペーンの対象外となるが、複数人で旅行に行く場合は代表者の居住地によって割引の適用を受けられるかどうかが変わる。

 21日、旅行業者を対象にした説明会が都内で初めて行われた。しかし、控えるべき年齢や人数などに対して明確な答えはなく、参加した事業者からは「すべてがすべて決まっていないというか、ちょっとゆるい部分がかなりあるけれども、とりあえずやりながら修正していきましょうという感じだった」「ホームページの開設や連絡先ができていないとか、仮設のコールセンターもまだ何も決まっていないという。メール等も対応ができないと、今後どうしていったらいいのかという感じ」と困惑する声が聞かれた。

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 さらに、国が東京除外に伴うキャンセル料を一転して補償することを決めるなど、GoToトラベルを巡っては方針が二転三転している。こうしたドタバタについて、『ニューズウィーク日本版』編集長の長岡義博氏は「政府がバタバタしているのは仕方がない部分がある。そもそも新型コロナは未知のウイルスで、疫学の専門家の見解も変わっている。例えばマスクについても、WHOは最初『効果がない』と言っていたのが『効果がある』と変えた。感染拡大を防ぐには人を動かさないことが一番だが、それをやりすぎると経済がだめになり旅行業者は切迫してしまう。今回(のドタバタ)もグレーゾーンを探る中でのブレで、ワクチンができるまではやむを得ない」との考えを示す。

 また政府は22日、大規模イベントの人数制限の緩和について、屋内・屋外ともに最大5000人まで、屋内は収容率の50%以内という今の制限を、撤廃せずに8月末まで維持するとした。これについて長岡氏は「感染の広がりを見ているとやむを得ない」とする一方、ニュージーランドでプロラグビーが6月から再開していることを紹介。スタジアムには大観衆が集まったという。

 なぜ、ニュージーランドは感染を封じ込めることができたのか。長岡氏は「女性がトップの国がコロナ封じ込めに成功したと言われている」という指摘をあげる。「ニュージーランドのアーダーン首相のほか、ドイツのメルケル首相、台湾の蔡英文総統などがそう。いずれも、国民と政府の信頼関係ができていることが感染対策に功を奏したのではないかと言われている。

アーダーン首相は39歳の母親でもあり、産休を取ったり国連総会に赤ちゃんを連れていったことも話題になった人。語り口が柔らかく、国民に対して説得力のある話ができる。ニュージーランドは人口が500万人という少ない島国で出入国をコントロールしやすいということもあるが、リーダーの親しみやすさも国民と政府の信頼関係の醸成、コロナ対策に役に立ったのではないか」との見方を示した。
(ABEMA/『ABEMAヒルズ』より)
※ABEMAヒルズでは「#アベヒル」で取材してほしいことなど随時募集中

映像:コロナ対応ランキング なぜ台湾1位?

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