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NPO向け持続化給付金問題が決着

5月2日付けのこの「独り言」で指摘した、NPO法人向けの持続化給付金(200万円上限)の算定基準として、中小企業で言えば「売上」の落ち込みを見る指標として「事業収益」だけを選んだことが、主に「寄付金や自治体からの補助金・助成金など」を使って地域などで大事な非営利活動を行っているNPO法人がその給付対象から外れてしまうので、算定基準を「寄付金、補助金・助成金等」も含まれる「経常収益」に替えるべし、との問題提起に、ようやく決着が見られた。

一昨日、中小企業向けが中心の制度、との趣旨で今回の持続化給付金の支給事務を受け持つ経産省・中小企業庁とNPO法人担当の内閣府の幹部が揃って私の事務所に来られ、いわゆる「寄付型NPO法人」についても持続化給付金の対象とする、その寄付金等に関する算定要件を新たに設け、その手続きを担当する新事務局をNPO担当の内閣府の下に作り、支給の可否の判断は、経産省ではなく内閣府が責任を持つ、ということで決着したい旨の報告があり、私も、制度開始時にまで遡及して適用することなどを前提に、了承した。

これで制度発足から3か月近く後になって、漸く寄付などをその収入の中心とするNPO法人も、新型コロナ感染症危機による影響による法人としての存続への支援を国から得られるようになる。NPOは、政府からの支援を当てにしている存在ではないが、NPO法によってその存在を認められ、社会の重要インフラとなっている存在に対し、政府は今回のような非常時には、企業と同様にその存続に責任があるはずだ。こうしたときに、政府資金でもない「休眠預金」を流用すれば良い、との声が一部にあったが、見当違いも甚だしい。

それにしても、最初から指摘したように、このような自明のことにわが国政府は3か月もかけないと答えを出せないのか、理解に苦しむ。そもそもの間違いは、政府の統計整備の不備からきている。NPO法人は主に都道府県知事によって認証を受け、毎年、財務諸表等を提出、公開している。しかし、全国のNPOの全体の統計資料はなく、一つ一つの公開資料をNPOごとに公開するポータルサイトがあるだけだ。中小企業庁も、内閣府も、NPO全体を分析することができないまま、アンケート調査を行ってきたが、これがゆがんだNPO像を作ってしまい、それに基づく偏った政策をとってきた、と言えるのではないか。

両官庁ともNPOに関するアンケートに基づく報告書の中で財務構成等を公表しているが、そこに、「NPO法人の収益の約7割は事業収益」との記述がある。しかし、これは、アンケートに答えているNPOだけに限ったことで、財務基盤が強固ではないが地域で重要な活動を行っているNPOは沢山あり、それらの多くが、「寄付金、補助金・助成金」などに支えられている。アンケートに応えらるのは、財政的にも恵まれ、陣容も整っている、事業収入の多いNPOであるケースも多いのではないか。

来年、NPO法の改正が予定されている。先日のNPO議連で、私から、法改正にあたっては、各NPO法人が所轄庁に提出している財務諸表等を悉皆データとして、政府はもとより、だれでも利活用でき、分析・研究にも供することが可能な政府統計とすることを書き込むことを提案しておいた。その実現に期待をし、多様なNPOが多様な地域や領域で、豊かな活動ができることによって、日本の社会が明るくなる事を期待したい。

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