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安倍首相は退陣すべきだ

一定の経済活動規制は必要だ

7月21日の東京都の新規感染者数は237人で3日ぶりに200人を超えた。大阪府の新規感染者数は72名で、46名は感染経路不明とのことである。特に東京都に関しては週末にかけて感染者が多くなる傾向があり、今後さらに感染者が増えていくだろう。

最近の感染拡大については、最近は重症患者や死者数が大幅に減っているから本質的には問題ないという意見も聴かれる。確かにこれは日本だけのことではなく、いまだに新たな感染者数を毎日300-500くらい出しているヨーロッパ諸国(英仏独伊西)などもそのような傾向にある。ここがこのウイルスの不思議なところであり、この状況は暖かくなっているのでウイルスの活動量が低下していることによるものなのか、単に新たな感染者が若者中心なので重症化する人が少ないからなのかは分からない。

しかしながら、新規感染は年齢の広がりを見せ重症患者も増える兆しがみられる。油断をしていると一か月以内に事態が急変することは十分に考えられるので、現状をもって緩い判断を下すことは絶対に慎むべきだ。それゆえ、5月の緊急事態宣言下のようにほとんどすべての業種に対して自粛の要請を行う必要はないだろうがいくつかの業種には必要であり、感染を増やすような不必要な経済活動の再開は慎むべきである。

さらに、一般の飲食店などについても、最近は感染予防対策が雑になっている店が増えているように見える。当初はソーシャルディスタンスに気を付けていたものの、最近は客席間を詰めようとしているように思える(もっとも私はランチ時くらいしか最近利用していないのだが)。感染予防策が義務化されず店側の努力に任されているからこのようなことが生じるわけであり、ソーシャルディスタンス、マスク着用、客の間を区切るパーティションの寸法、店内での禁煙などの感染予防策の義務化は少なくとも時限立法で規定されるべきである。

ヴィジョンを示さずにマスコミから逃げる安倍首相

このように、最近の国内の感染傾向について私なりの考えを述べたが、ここで気になるのが、安倍首相が感染拡大抑止のための具体的な政策ヴィジョンを持っているようには到底思えないことである。国内の感染再拡大は、結局は安倍首相の資質がもたらした人災だ。安倍首相はコロナウイルスの感染再拡大が進んでいる中でも感染を抑えるためのイニシアティブを全く発揮せず、挙句の果てに感染を日本各地に拡大させるGoToキャンペーン前倒しを強行するようだ。高まる世論の反発を受けて東京都を対象から外したが、GoToを見直すことはおろか感染が拡大している東京圏や大阪圏の他の府県を対象から外す気持ちはないようである。

感染を拡大しても経済活動を再開することがより重要なのだと考えているのならばその立場で国民に説明すれば良いものの、安倍首相はマスコミや野党から逃げ回っているだけだ。7月19日付の北海道新聞によると、安倍首相は通常国会閉会翌日の6月18日を最後に1カ月以上にわたり記者会見を行わず、国会の閉会中審査にも出席していないとのことである。さらに、先週末(7月18、19日)も、18日に一時間余り官邸に姿を見せただけでその後は東京渋谷区の私邸で過ごしていたようだ。汚れ役を押し付けられた西村コロナ担当大臣が、ようやく今頃になって「検討」や「分析」など歯切れが悪い答弁を繰り返している状況に国民は呆れ果てている。

解散しても上手くはいかない

安倍政権が何故こんなにもコロナに無策なのかは疑問であるが、巷で言われているのが、GoToキャンペーンを延期したり緊急事態宣言を再発令させたりすると感染が拡大していることを認めることになるので、秋に衆議院を解散して総選挙を行うことが出来なくなるから抜本的な感染拡大抑止策を行いたくないと言いうものである。

秋の解散総選挙にとりわけ積極的なのは麻生副総理兼財相だと聞く。しかしこれは、麻生氏がポスト安倍を狙っているからなのではないかとも想像できる。今の状況ならば野党が弱いので自公で三分の二まで行かなくても自民党主体の政権自体は維持できる。しかし、維新を合わせても改憲勢力が三分の二を超えるのかはかなり微妙で、仮に行かなかった場合は安倍政権下での改憲は絶望的になる。そうすると、安倍氏にとっては権力に居座るインセンティブが低下するので、麻生氏はワンポイントでもいいので自分に首相の座を移譲してもらえるチャンスが来ると期待しているというわけである。

麻生氏は安倍氏ほど改憲の実現にこだわっているとも見えないし、彼の立場に立てば、副総理兼財相を7年以上続けてやっていると自分の政権が1年にも満たずに(あと一週間届かず)旧民主党への政権交代を許したに汚名を晴らしたくなるのはよく理解できる。

安倍首相からすれば、解散しても自分の望む結果になる可能性は高くないが、解散もしなければ政権が浮揚するきっかけが見いだせず、周囲に対して疑心暗鬼が広がっていることだろう。コロナ禍でアベノミクスは吹き飛んでしまい、憲法改正や延期された東京オリンピックの開催など主要政策の実行の見通しが立たずに、未曽有の衛生および経済危機に対して自らの判断の能力が追い付かないので、発言をして失点を増やすことを避けるために内にこもっているように見える。

私は安倍首相の応援をする気はさらさらないが、ウイズコロナではなくゼロコロナと言える状況になるまで徹底的に国内の感染を封じ込め、その勢いで解散を行って緊急事態宣言の条項追加を含む憲法改正を提案し、オリンピックは諦めた方がよっぽど道が開けると思う。しかしながらそのような決意もない様で、このままの状態を放置して秋になって内閣改造や党役員人事の変更を行っても政権が再浮揚するとは到底思えない。安倍首相が退陣する際には、前回と同様かそれ以上に無様な姿を晒すことになるだろう。

やはり退陣してもらうしかない

このような人物にこれ以上国のかじ取りを任せるべきではない。安倍首相には、GoToキャンペーンの中止、東京圏や大阪圏などへの緊急事態宣言の再発令、問題となっている業種に対する休業要請だけをやってもらい早急に退陣してほしい。と思ったが、そもそも今述べたことを既にやれる人だったならばこんなに感染は広がらなかった。なので、即刻退陣すべきだ。

後任に関しては、麻生氏はもってのほかで石破氏もGoToに理解を示していたのであまり期待できなさそうだ。河野氏あたりならば迅速な判断を下してくれるかもしれない。こういう時に野党が弱いのは、本当に困ったものだ。野党は具体的な要求を何点かに絞って安倍首相にぶつけ、出来ないならば即刻退陣しろと強く迫るべきだ。

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