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バレエ業界も苦境に 東京バレエ団ダンサーが語る今

メンバーはそれぞれ独自で練習に励んでいるという

 このコロナ禍で、中止になったコンサートや音楽ライブは数知れず。それは、バレエ界でも同じだ。公演が中止になるということは、当然収入もなくなる。東京バレエ団を管理運営し、海外から芸術団体を招聘して公演活動も行っている公益財団法人日本舞台芸術振興会(NBS)は、緊急事態宣言後、公演が相次いで中止・延期になるなか「緊急寄付のお願い」というヘルプメッセージを出した。

〈各業界で倒産の危機が叫ばれていますが、私たちの舞台芸術の世界も壊滅的な状況です。弊財団は2月末から3月上旬にかけてパリ・オペラ座バレエ団、3月下旬に東京バレエ団の『ラ・シルフィード』の公演をなんとか実施したものの、ご来場を控えられたお客様に対しチケットの払い戻しを行いました。その額は1億5千万円を越える見込みです。また、4月下旬に予定していた〈上野の森バレエホリディ〉の『第九』、代替えの『白鳥の湖』ほか、一連のイベントはすべて中止、5月中旬の「モーリス・ベジャール・バレエ団」日本公演も延期に追い込まれました。その後に予定されている公演も計画の変更を余儀なくされそうで、損失額が膨れ上がることを危惧しています。」(NBSのサイトより抜粋)

【写真】バレエ漫画『ダンス・ダンス・ダンスール』とコラボしてYouTube動画を制作

 東京バレエ団でも、感染拡大の影響で全公演が中止・延期となり、ダンサーたちは約1か月半の間、満足に稽古をすることもできない状況になった。映像配信やSNSを通じて、公演に行けなくなったファンたちとの関わりをかろうじて繋ぎとめた。

 6月には、リモート撮影映像を使用し、バレエ漫画『ダンス・ダンス・ダンスール』(ジョージ朝倉・「週刊ビッグコミックスピリッツ」連載中)とコラボした、コロナ禍に苦しむ舞台関係者やファンに向けたメッセージ動画を公開するなどの取り組みも行った。東京バレエ団に所属する生方隆之介さんはこう語る。

「この期間、僕たちダンサーはいつ稽古が再開しても良いように、自宅でできる筋力トレーニングやストレッチなど、自分ができる精一杯のことをして身体を維持してきました。

 ずっと家の中にいると、塞ぎ込んだ気持ちになりがちです。ただ、これだけ長期間の休みをとれるというのはこれまでにないことだったので、僕は自分を見つめ直す時間にあてていました。自宅でトレーニングをする以外は敢えてバレエから離れ、これまで読めなかった本を読んだり、これまでの自分を振り返りつつ、未来の“自分像”を改めて考えることができたのは、とても貴重な経験になったと思っています」

 東京では再び感染拡大の傾向がみられているが、一刻も早く収束に向かい、ライブエンタメが気軽に楽しめる世の中になるよう願うばかりだ。

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