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「ファッションノマドはクズだ!」~働くを考えるいいセミナー(立花岳志氏主催)

「ノマドワーカーという生き方」の著者・立花岳志氏が、9/23に開催したセミナー「普通のサラリーマンが自由なフリーランスになる方法」で、「ファッションノマドはクズだ!」って言ってたのが、とても印象的だった。「ノマドワーカー」という本を出している著者が、そういうのだから間違いない。

毒舌な私と違って立花氏は、セミナーでも非常に慎重に言葉を選び、いろんな人の価値観を尊重し、相手を傷つけないよう配慮していた点が、さすがだなと思ったのだけれど、唯一、かなり踏み込んだ発言といえば、この「ファッションノマドはクズだ!」だったので、印象に残っていたのかもしれないが、別にそれだけでなく「働くとは何か」「仕事とは何か」を考える上で、非常にいいセミナーだった。

「ファッションノマドはクズだ!」という発言の意味は、会社が嫌だから、サラリーマンが嫌だから、カフェでノートパソコン開いて働いている姿がかっこいいみたいな、そういった表層的な部分だけで、「ノマドワーカー」になるのはやめた方がいいという、立花氏ならではの親切なアドバイスだ。

というよりも「カフェで働くことがノマドなんじゃなく、生産性を考えた上でどこで働くのが効率がよいのか、その選択肢の一つとしてカフェでも働けるのがノマドであって、別にカフェで働く必要はない」という立花氏の言葉に、うんうんうなずいていた。

私なんかも今年3月からフリーになり、カフェやファミレスで仕事をすることは多くある。というかフリーになる前、会社員時代からカフェやファミレスで仕事をすることもあった。別にカフェがいいからってわけではなく、アポイントとアポイントの間に時間があいてしまい、オフィスや家に戻るには時間がないという時や、出張先でメールのやり取りをしなければならないといった際に、カフェに入ってノートパソコン開いて、仕事をしたまでの話に過ぎない。

ノートパソコンは会社員時代もフリーになってからも、外出時は毎日持ち歩いている。ちなみに使っているのは「Let'sNote」。軽い!長持ち!1.3キロ程度で10時間ぐらい持つ。だから電源は持ち歩いていない。ノマド批判している人で、「カフェに電源があるとは限らない」と非常にバカな批判している人がいたが、世の中には1日10時間も持つパソコンがある。

しかも長時間駆動ノートがあるのは、最近になってからの話ではない。随分前からある。ノマド批判の前にノートパソコンのスペックについて、勉強した方がいい。

別にそういう空き時間がなければ、カフェじゃなくて会社員時代だったらオフィスで仕事するし、フリーの今だって家に戻って仕事をする。だってその方が集中できる。当たり前の話だ。

ただ今回の立花氏のセミナーでも印象的だったのが、「ノマド」=「フリーランス」は誤用であり、今回のセミナーはノマドワーカーになろうという話ではなく、フリーランスになろうという話ですと、講演のはじめに説明していたこと。こういう説明をするということは、未だにノマド=フリーランスという勘違いしている人が多いのだろう。

立花氏のセミナーでの説明もあったように、ノマド=遊牧民が原義であり、遊牧民のように場所を移動しながら仕事をすること、それがノマドワーカーだ。つまりノマドとは会社員/フリーの違いとはまったく関係なく、当たり前の話だけど、会社員でもノマド的な働き方をしている人もいるし、フリーでもノマド的でない働き方をしている人もいる。

ちなみにフリーランスとは、組織に属さないで働く人のこと。場所に捉われないで働くノマドワーカーとは、まったく別の言葉だ。原義は自由な槍(ランス)、中世の傭兵のことだ。どこかの豪族の組織に属する正規軍ではなく、戦争ごとにお金を払って味方についてもらう傭兵がフリーランスだ。

つまりそれを現代に置き換えると、企業に正社員として所属するわけではなく、プロジェクトや仕事単位で会社と契約し、お金をもらう個人事業主のことだ。この言葉の意味がしっかりわかっていれば、ノマドとフリーランスを誤認することなどあり得ない。

セミナーの本筋ではないが、立花氏がおもしろい発言の1つが、企業における交通費と住宅手当について。「会社が交通費を青天井で何万円も出すぐらいなら、その分、住宅手当を上積みして、会社の近くに住んでもらった方がよっぽどもいいのではないか」という話。

確かに言われてみればそうだ。会社にとって同じ経費を出すなら、交通費をうん万円も出して、遠隔地に住んでいるせいで、電車遅れがあったり、深夜まで働けなかったり、通勤時間が長くて生産効率が落ちるなら、住宅手当上乗せする方が、会社にとっても社員にとっても、メリットあるのになと。

結局、企業って今までの慣例ばかり重視していて、柔軟な発想とか新しい考え方ができないんだなと思う。だから人口が減っただけで不景気になっちゃう。工夫次第でいかようにでも売れる方法はあるはずなのに。

あと立花氏の発言で非常に興味深かったのは、17年、会社員勤めた後、サラリーマンとフリーランスでは、まったく仕事に対する価値観が変わったという。

「仕事の価値は時間ではなく成果」

サラリーマンは時間拘束に対する対価の面が未だに強い。だからこそ仕事があろうがなかろうが、平日に決められた時間に来なければならず、その代わり給与は固定になっている。しかしフリーランスは違う。

立花氏の説明のたとえでいうなら、「10分で書いたブログ記事のアクセスがよくて、それで広告収入がいっぱい入ってくる場合もあれば、3時間かけて書いたブログ記事が、そんなにアクセスがよくなくて、広告収入がそんなにないという場合もある」ということ。

仕事の成果=お金は時間に比例するとは限らないのだ。例えばお店やコールセンターや病院や警備員のように、仕事があろうがなかろうが、決められた時間にいることが仕事という職種なら、何が何でも決められた時間に、決められた場所に行かなきゃいけないのはわかるが、そうではない仕事や職種なのに、場所や時間に縛られて働くのを強制されるのが、さっぱり意味がわからなかった。それって非効率だよね、ムダだよねって。でも前近代的な企業が多いから、会社を辞めてフリーになった。まったく同じ仕事をしていたとしても、動き方の効率性がぜんぜん違う。

あと最後に1つ、立花氏のセミナーで、個人的に役立ったのは、有料メルマガについての見解。立花氏は今、ブログの広告収入が主だが、今後はブログの収益構造を見直したいという。すなわち広告というブログとは関係のない対価ではなく、ブログの記事に対してよかったらお金をもらうという、スタイルに変えていきたいとのこと。

てっきり有料メルマガにするかと思ったら、立花氏はそれには批判的だった。なぜならクローズドなものになり、世の中にいい記事が拡散できなくなてしまうから。ああ、まさに私が有料メルマガにしない理由はその点で、やっぱりお金を稼がなきゃならないという面があったとしても、短期的な利益のために有料メルマガにして、誰もが見れなくなってしまったら、ブロガーとしての成長力も影響力も、そして何より多くの人に伝えたいっていう原動力も、奪われちゃうよなと。

そんなわけで私にとっては非常に有意義なセミナーだった。著者の本もおもしろいので、ぜひよかったら読んでみてください。

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