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焦点:英国が5Gからファーウェイ締め出し、次は欧州に排除圧力


[ロンドン/ブリュッセル 14日 ロイター] - 英国が第5世代(5G)移動通信システムから華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]製品を締め出す方針を打ち出したことで、次はこの中国通信機器大手が勢力を広げる欧州連合(EU)諸国に圧力がかかる。

ジョンソン英首相は14日、2027年までに排除を終えると表明。今年1月には英国の5G展開に限定的な参入を容認していたが、方針を大きく転換させた。

背景にあるのは、中国による香港の締め付けや、新型コロナウイルスについて中国政府が真実を完全に公表していないとの疑念だ。米国が中国の半導体技術に新たな制裁措置を取っているため、これがファーウェイの供給能力に影響すると英政府がみていることもある。

そして今度は欧州が、世界の5G網からファーウェイを締め出そうとする米政府の攻勢の矢面に立たされる番だ。

オブライエン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は13日、パリに到着。3日間の日程でフランス、ドイツ、イタリア、英国の当局者と協議する。米政府は5Gが議題になることを明示している。

<欧州委勧告の抜本見直し>

欧州委員会は1月、加盟27カ国向けに5Gシステムを巡り勧告を公表。ファーウェイなどいわゆる「高リスク」企業を各国の通信網の基幹部分から「排除もしくは制限」できるとした。ただ、米国が求めていたファーウェイ製品の完全禁止には踏み込まなかった。

スウェーデン、スペイン、オーストリア、ハンガリーなどでは、既存の4Gシステムと計画中の5Gシステムの双方に、ファーウェイが引き続き緊密に関与している。

フランスのサイバーセキュリティー当局の責任者は、ファーウェイ製品の全面排除を否定している。ファーウェイの欧州最大の顧客であるドイツの通信ドイツテレコムは、個別のサプライヤーに対する一律の締め出しには強硬に反対している。

しかし、1月の欧州委勧告以降、地政学的情勢は大きく変わった。新型コロナ流行が中国から拡大し、中国政府の強引な外交は一部の欧州政府を怒らせた。中国は香港に「国家安全維持法」を導入したし、米国は半導体での対中制裁を強化した。

あるEUの上級外交筋によると、一部の国は今、欧州委の勧告がファーウェイ依存を食い止めるにはかなり不十分だと危惧している。勧告が示した5Gシステムの「基幹部分」と「非基幹部分」の線引きは「われわれが思ったほどはっきりしていない」という。

同筋は「EU加盟国はファーウェイにますます不信を抱くようになっているように見える」と述べ、国の5G事業に関与させるにしても役割はたぶん非常に小さくするという考え方が一般的になりつつあると指摘した。

情勢を大きく左右しそうなのがドイツの見解だ。同国政府がたとえ非基幹分野に限るにしても、ファーウェイに5Gシステムの大きな役割を認めると判断すれば、もっと小さな、影響力の弱い国々が同様の決定をする援護になる。

ドイツ政府が5G関連規則で結論を出すのは9月以降になるとみられている。ドイツテレコム<DTEGn.DE>はファーウェイを推す一方、ドイツの情報機関責任者は、ファーウェイは信用できず、主要な役割をさせるべきではないとの立場だ。

ドイツのメルケル首相は、中国と通商面で関与し続けることを通じて、中国はもっと信頼されるパートナーに変わり得るというのが持論だった。しかし中国が香港やアジア、中東地域の広域にわたって一貫して強硬な態度を取っていることから、メルケル氏もそうした変化を当てにするのは難しくなっていると考えつつある。

中国はただちに英国のファーウェイ排除の決定に反応を示さなかったし、EUにも広範なシグナルは送っていない。ただファーウェイは英国の決定について「悪いニュース」であり、「英国のモバイル顧客に打撃になるだろう」と表明した。

ファーウェイの広報担当者は「英国のデジタル化が遅れる恐れがある」と指摘。「米国の新たな半導体規制が、我が社が英国に供給する製品の強固さやセキュリティーに影響することはないと引き続き確信している」と述べた。

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