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絶好調テスラ、日本勢反撃へ 2

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安倍宏行(Japan In-depth編集長・ジャーナリスト)

【まとめ】

・中期経営計画で電動化を急ピッチで進める日産。

・日本勢のみならず欧州勢もSUV型EVを次々投入予定。

・EV専業で独走するテスラも順風満帆ではない。

重い腰を上げたトヨタ。その最大のライバルトヨタに先駆けてEV量販車リーフを世に送り出した日産は今、どうしているのか?

以前、「日産よ、復活の狼煙を上げよ」で書いたように、リーフを市場に投入してから10年間も新しいEVを出さなかった日産もようやくゴーン・ショックから目覚めたようだ。

小型の発電用エンジンを積んで「電欠(EVが走行中に蓄電池の電力を使い切ってしまうこと)」の心配を無くした「e-POWER(イーパワー)」を、コンパクトカー「NOTE(ノート)」に搭載し(2016年)、大ヒットを飛ばした。日産はそれに気をよくして、2年後の2018年にミニバン「セレナ」にも「e-POWER」モデルを追加した。こちらも同セグメントで好調に販売を伸ばしている。

にもかかわらず、「e-POWER」搭載モデルを何故増やさないのか、と訝っていたら、やっとコンパクトSUV「KICKS(キックス)」(2020年6月発表)に搭載された。3匹目のドジョウは果たしているのか、注目を集めている。

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そして日産は2020年5月発表した中期経営計画で、2023年度までに8車種を超える電気自動車を投入し、「e-POWER」をグローバル市場のB、Cセグメントに拡大 、電動化率を2023年度までに 日本 60% /中国 23% /欧州 50%へ引き上げ、2023年度までに年間100万台以上の電動化技術搭載車の販売を目指すと宣言した。

早速、クロスオーバーSUV「ARIYA(アリヤ)」を2020年7月に投入する。コンセプトモデルには、前後ツインモーター4輪制御システムを搭載していた。市販車にも同様なシステムが期待されている。

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日産の電動化戦略はまだまだ続く。次は軽のEV「IMk(アイエムケー)」だ。2021年度発売と予想されている。

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まだある。2020年6月には北米で小型SUV新型「ROGUE(ローグ)」(日本名:エクストレイル)が発表された。北米ではこの秋発売予定であり、日本には2021年に投入されるだろう。

北米モデルは今のところ2.5リッターのガソリンエンジンのみだが、日本仕様は「e-POWER」や「PHEV(プラグインハイブリッド)」モデルになるのではないかと期待されている。

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こうした日本勢の攻勢プラス、欧州勢もこぞってSUV型のEVを発売する予定だ。こうなってくると、テスラのModelYもそう簡単にシェアを伸ばすことは叶わないように思える。ModelYなど高収益車種が売れなければ、テスラの収益計画は狂う。前稿でも指摘した通り、テスラの収益構造はぜい弱だ。儲かる車種でヒットを出さなければ、黒字体質への転換など不可能だし、それが明らかになった時点で株価の上昇も止まる。年間生産台数数十万台の規模で生き残るのは、これまでの常識だと無理だ。

もう一つテスラにとって不利なことは、中国政府がHV(ハイブリッド車)を「低燃費車」と位置づけて優遇する政策を決めたことだ。HVを得意とする日本車メーカーに有利に働く可能性がある。テスラはHVを持たないからだ。

電動化の波に乗り遅れまいと各メーカーは、チキン・レースを強いられている。今後も、技術提携やそれを超えた資本提携やM&Aが加速する可能性は大いにあると見る。

(全2回。はこちら)

(了)

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