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EU大統領、小規模な中期予算案提示 コロナ復興基金合意目指す


[10日 ロイター] - 欧州連合(EU)のミシェル大統領は10日、2021─27年度予算案について、欧州委員会の提案よりも小規模となる1兆0740億ユーロとする案を提示した。加盟国間の予算を巡る見解の相違を緩和し、7500億ユーロの新型コロナウイルス復興基金案の合意につなげたい考え。

欧州委の提案は1兆0940億ユーロだった。EUは17─18日開く首脳会議で7年間の中期予算を巡り討議する。

ミシェル大統領は記者会見で「新型ウイルス感染拡大で欧州は前代未聞の困難に直面している」とし、「公衆衛生上の危機は徐々に収束している。なお緊密な注視が必要な状態だが、焦点は社会・経済的なダメージへの対応にシフトしつつある」と述べた。

ミシェル大統領は、新型コロナ復興基金の7500億ユーロのうち、3分の2を返済不要な補助金、3分の1を返済が必要な融資として供与する形を提案。

これに対し、フィンランドのマリーン首相は「予算に関しては正しいステップを踏んでいるが、復興基金は全体的な水準を引き下げ、補助金と融資のバランスを改善する必要がある」と述べた。フィンランドは補助金ではなく融資での資金供与を望んでいる。

ミシェル大統領はまた、富裕国が受け取るEU予算からの払戻金(リベート)制度を維持するとしたほか、資金供与は法の支配を尊重することが条件になるとしたが、ハンガリーのオルバン首相は「資金供与に条件が付けば反対する可能性がある」と述べた。

一方、ドイツのショルツ財務相はEU首脳会議での合意に楽観的な見方を示した。

EU外交筋はミシェル大統領の提案について、交渉に向けた「適切な土台」としたが、「全加盟国が全ての内容に同意するわけではない」と警告した。

予算案には欧州議会などの批准が必要となるが、欧州議会のジークフリート・ムレシャン議員は「予算枠の縮小は研究者や学生への支援を危険にさらすほか、気候変動への取り組みや治安の改善を妨げる」とし、議会が拒否する可能性があるとした。

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