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位置づけが明確でないPCR検査センターの開設に反対

7月9日の松阪市議会6月定例会の最終日。
今議会の予算の中心に据えられたPCR検査センターの開設する経費を盛り込んだ補正予算に反対しました。
新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するため、県の委託でPCR検査センターを開設する経費ですが、あえて問題点を指摘させていただきました。
市として本気の姿勢を見せてほしいと願いました。

以下は、議会内会派「無所属の会・みらい」(西口真理・田中正浩・海住恒幸)としておこなった反対討論です。

令和2年度一般会計2号補正
●PCR検査センター事業費 2588万円


位置づけが明確でないPCR検査センターの開設する経費を含んだ令和2年度一般会計補正予算(第2号)に反対します。

PCR検査センターは、市のもののようで、市のものではない。県のもののようで県のものでもない。実に宙ぶらりんな組織で、設置場所すら明らかにされていません。
そうした曖昧さがPCR検査センターに係る今回の補正予算にはつきまといます。

それは、第一に、設置の期間についてさえ当てはまります。

2号補正には、令和2年度中の経費がすべて県支出金によって確保されることが書いてあり、少なくとも今年度中は設置されると信じていましたが、県との委託契約は、7月10日から3か月間のものでしかないことが2日の環境福祉委員会の審査の中で明らかになりました。このことは、本会議や常任委員会においての補正予算案の提案時において、きちんとした説明がなされるべきでしたが、執行部はその事実にひと言も触れていませんでした。

確かに、新型コロナウイルスの感染拡大は、どこまで広がるものなのか、収束はあるのか、また、第二波、第三波はあるのか、その予測は困難で、PCR検査センターはいつまで設置しなければならないものなのか、まったく予断を許しません。

しかし、議会の中における議論は、第二波、第三波がきたとき、感染拡大をどう防ぎ、そのときどう検査を実施していくのか、また、それは十分な体制であるのかどうかが、主な争点であったはずです。
ところが、2日の環境福祉委員会の審査の中で、県との委託契約は7月からわずかに3か月のものですぎないことが明らかになり、驚くばかりです。

執行部から、「3か月ごとに更新する」との答弁はありましたが、それであるのなら、予算も、3か月ごとに補正するべきです。それが不合理というなら、県の委託契約もしっかり来年3月末までとすべきです。

県の考えは、市に委託するPCR検査センターは臨時的に設置しようというのが正確なところでしょう。だから契約は3か月なのです。しかし、執行部はその事実を伏せたまま、令和2年度中の県支出金を歳入に見込んでいるのです。

わたしたちは、PCR検査センターはそのような臨時的な性格なものだとは思わずに、検査件数が増えたときは、1回1時間で週2回では不足するのではないかと聞きましたが、その際は「曜日を増やしたり時間を増やして対応する」などといった答弁がありました。

市は、まるで自前の施設であるかのように都合良く答弁しますが、県からの委託によって成り立つ事業であることを認識すべきです。委託という性格を持つ事業である以上、県から委託を受けたこと以外はできない事業です。

県との十分な詰めはあるのか、委託契約書には個別具体的な対応は書いてあるのか。県が他市とも取り交わしている委託契約仕様書のフォーマット通りに「その都度、協議」になっているのが実情ではありませんか。

すべてが、県の意向、県の言うとおりで、PCR検査センター開設にあたっての具体的な協議は、5月14日と6月4日の2回のみ。まっさきに内容を知らされるべきはずの現場の開業医への説明はこの7月6日にあっただけです。

協議のプロセスにおいては現場の声は一切反映されていません。
一番協力を求めなければならないのは、検査のために毎週出てもらわなければならない医師会所属のかかりつけ医の方や3病院の医師、看護師、事務員等のはずです。現場のかかりつけ医等の知らないところで決めた枠組みがほんとうに機能するか、懸念します。

かかりつけ医の診察を受けた軽症者のみを、かかりつけ医の判断で検査対象とするとのことですが、軽症者の場合、たんなる風邪か、インフルエンザか、PCR検査を受ける対象かの区別はつきにくいと言われています。
その重要な判断を市内の多くの開業医の先生方がやっていただけえるのでしょうか。

はじめにも述べましたが、この検査施設は、所在地も公表しないまま、設置しようというものですが、どこの組織に所属する施設となるのか、不明確なままです。

週に10人ほどしか検査できない、。
しかも、難しい判断を迫られるかかりつけ医とのコンセンサスが得られていない、そのような体制では第二波が起こり、感染者が増えたときはよけいに混乱が起こるのは必至です。

必要でないときは機能しても、本当に必要になったとき、役立ちそうにない施設であることがわかっていて、そのまま可決してしまうわけにはいきません。

また、予算内訳の歳出の中に、保険料946万8000円が計上されています。
これは、医師等の傷害保険、賠償保険などですが、計算すると、一日一時間で1人あたり96,500円という、常識では考えられないほどの高額です。
担当課に確認すると、県の試算をそのまま記載したとのことです。この例にも象徴されるようい、予算の算定、それを基にした事業運営の内容など、市としてしっかり検討されたものとは思えず、承認するわけにはいきません。

以上の理由から、本補正予算には反対いたします。

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