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再選された小池都知事はいつまでパフォーマンス政治を続けるのか

7月5日、東京都知事選で小池都知事は圧勝し、再選された。ただ、これまでの小池都政を振り返ると、彼女のパフォーマンスによって、都民も国民も大きなツケを払うことになっている。

4年前の小池都知事の公約7つのゼロ、つまり①ペット殺処分、②待機児童、③満員電車、④残業、⑤都道電柱、⑥介護離職、⑦多摩格差をゼロにしようというものであるが、達成したのは①のみである。そもそも、こういう7項目を公約として掲げること自体が思いつき以外の何物でもない。

小池都知事も有権者も、そんな公約など忘れてしまっているが、実は彼女のパフォーマンスで、多くの時間と税金が失われている。

たとえば豊洲市場問題である。「大山鳴動して鼠一匹」の諺のように、結局、自己宣伝のためにマスコミを総動員して大騒ぎし、何の改善も変更も行われなかった。これで、市場開設が遅れ、そのため築地市場が移転できず、東京五輪の開催準備が遅れてしまった。

具体的には、環状2号線の全面開通が遅れている。これは、晴海の選手村から競技場まで選手を運ぶためにの幹線道路なのであり、五輪の運営に支障を来す。

私は、この道路を使って、世界に先駆けて無人自動車を実用化する予定であった。しかし、小池都知事がパフォーマンスの材料にしている間に、この分野で、中国をはじめ世界に大きく遅れをとってしまった。

築地の跡地は、とりあえずは五輪用の、とくに大型バスの駐車場にする予定であった。しかし、この整備も遅れている。

東京五輪と言えば、組織委員会の森会長と私とで、コスト削減のために、競技施設の徹底的見直しを行ったが、小池都知事は、これまたパフォーマンスのために、ボート会場の見直しを提案し、宮城県まで赴き、宮城県民を糠喜びさせた挙げ句、結局は何の変更もしなかった。

当たり前である。組織委員会と東京都で全国をくまなく調べた結果、海の森公園のそばの東京湾を使うしか手が無かったのである。

幸か不幸か、新型コロナウイルス感染の影響で、東京五輪は1年延期になった。しかし、新型コロナ対策のため、これまで積み立ててきた都の貯金(財政調整基金)9500億円は、ほとんど使い切っており、延期のための財源をどう調達するか大きな問題である。

小池都知事のパフォーマンスは、都民に大きな損害をもたらしているが、コロナ騒動で有権者がそのことを忘れてしまっている。運の強い政治家である。

7月9日の東京都の新型コロナ感染者は224人と過去最多になった。これまでのような小池都知事のパフォーマンス中心のコロナ対策では、第二波に対応できないであろう。地に足が付いた地道な行政官の仕事をする必要がある。

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