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大きく改善して1月水準に戻りつつある景気ウォッチャー!!!

本日、内閣府から6月の景気ウォッチャーが、また、財務省から5月の経常収支が、それぞれ公表されています。

各統計のヘッドラインを見ると、景気ウォッチャーでは季節調整済みの系列の現状判断DIが前月から+23.3ポイント上昇して38.8を示し、先行き判断DIも+7.5ポイント上昇して44.0を記録しています。また、経常収支は季節調整していない原系列の統計で+1兆1768億円の黒字を計上しています。

まず、長くなりますが、日経新聞のサイトから統計のヘッドラインを報じる記事を引用すると以下の通りです。

6月の街角景気、過去最大の上げ幅 経済活動再開で
新型コロナウイルスの感染拡大で落ち込んだ景況感が急速に改善している。内閣府が8日発表した6月の景気ウオッチャー調査によると、街角景気の現状判断指数(DI、季節調整済み)は38.8と、前月比23.3ポイント上昇した。上げ幅は比較可能な2002年以降で最大だった。

改善は2カ月連続で、感染拡大前の今年1月の水準(41.9)に近づいた。6月25~30日に景気に敏感な業種・職種の経営者や現場の担当者ら約2千人に景況感を聞いた。

政府は5月25日に緊急事態宣言を全国で解除した後、段階的に経済活動のレベルを引き上げた。客足に回復の兆しがみられことから、小売りや飲食関連の景気実感が急速に改善した。

5月の経常収支、1兆1768億円の黒字 71カ月連続黒字
財務省が8日発表した5月の国際収支状況(速報)によると、海外との総合的な取引状況を示す経常収支は1兆1768億円の黒字だった。黒字は71カ月連続。QUICKがまとめた民間予測の中央値は1兆894億円の黒字だった。

貿易収支は5568億円の赤字、第1次所得収支は2兆434億円の黒字だった。

いつもの通り、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、景気ウォッチャーのグラフは下の通りです。現状判断DIと先行き判断DIをプロットしています。いずれも季節調整済みの系列です。

色分けは凡例の通りであり、影をつけた部分は景気後退期なんですが、直近の2018年10月を景気の山として暫定的にこのブログのローカルルールで勝手に景気後退局面入りを認定しています、というか、もしそうであれば、という仮定で影をつけています。


引用した記事にもあるように、景気ウォッチャー現状判断DIの季節調整済みの系列で見て、6月統計は38.8と新型コロナウィルス感染症(COVID-19)が大きく拡大する前の今年2020年1月の水準である41.9にかなり近づきつつあります。

ただし、現状で、東京都の感染者数が連日100人を超えていることに見られるように、それほどマインドの回復が順調に進むとは思えず、特に、今は政府も東京都などの地方公共団体も強気ですが、COVID-19の第2波や第3波次第ではマインドは再び急速に悪化する懸念は残ります。

もちろん、これだけ急激な変化幅を見せたわけですので、統計作成官庁である内閣府では基調判断を5月の「悪化に歯止めがかかりつつある」から、6月統計に対しては「持ち直しの動きがみられる」に上方修正しています。

すべてのコンポーネントが底を示していた4月統計から2か月連続の改善なわけですが、もっとも懸念されるのは雇用関連DIの戻りが遅い点です。

すなわち、現状判断DIの季節調整済み系列について、4月から6月統計への2か月の差を見ると、現状判断DI全体では2か月で+30.9ポイントの上昇を示していますが、COVID-19による経済的な影響が最も大きかった飲食関連の+42.7ポイントをはじめとして、家計動向関連が+35.8ポイント改善している一方で、企業動向関連ではそもそもダメージが家計動向関連ほど大きくなかったことから+20.5ポイントの改善にとどまっていますし、特に、雇用関連では+21.1ポイントとなっています。

企業動向関連と同じで、雇用に関しては短期にはどうしようもない人口動態から人手不足が進む中で、もともとCOVID-19のダメージが小さかったとはいえ、家計の消費の原資に直結する雇用の改善の動向はやや気がかりなところです。


次に、経常収支のグラフは上の通りです。青い折れ線グラフが経常収支の推移を示し、その内訳が積上げ棒グラフとなっています。色分けは凡例の通りです。

上のグラフは季節調整済みの系列をプロットしている一方で、引用した記事は季節調整していない原系列の統計に基づいているため、少し印象が異なるかもしれません。ということで、上のグラフを見れば明らかなんですが、COVID-19の影響は経常収支でも最悪期を脱した可能性があります。

内外の景気動向の差に基づく貿易赤字が主因となって経常収支が落ち込んでいますが、季節調整済みの系列で見る限り、まだ貿易収支は赤字で経常収支も低い水準にあるものの、最悪期を脱して回復に向かっている可能性が高いと考えるべきです。

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