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「日本は反撃能力持つ可能性十分にある」長島昭久衆議院議員

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▲写真 ⒸJapan In-depth編集部

安倍: 日本ではF35B搭載のミサイルなど射的距離が伸びたシステムの購入も決定するなど、着々とミサイル防衛体制の軍事費がついている。

長島氏: 情勢は切迫しており、ギアは上げなければならないが、準備は着々と進めてきた。島嶼防衛を(防衛省は)謳っている。国民の皆さんが一番心配している点を解きほぐしていくため、尖閣などの離島侵攻の際の対応も重要だ。日本は巡航ミサイルの保有についても考えていかなければならない。

安倍: 敵基地攻撃は法的に可能なのか。

長島氏: 「誘導弾などによる攻撃が行われた場合、座して自滅を待つべしというのが憲法の趣旨とするところだというふうには、どうしても考えられない。(中略)誘導弾などによる攻撃を防御するのに、他に手段がないと認められる限り、誘導弾などの基地をたたくことは、法律的には自衛の範囲に含まれ、可能であるというべき」という鳩山一郎氏の国会答弁が今でも生きている。(昭和31年2月29日 衆議院内閣委員会鳩山総理答弁船田防衛長官代読)*注1

この答弁があるにも関わらず、今まで敵基地攻撃の装備を持っていない理由には、憲法9条で保持が禁止されている戦力の中には「性能上もっぱら相手国の壊滅的な破壊のみに用いられる攻撃型兵器は持てない」とあるからだ(防衛白書より)。

技術的に移動式ミサイルを直接攻撃することは難しく、法理的に相手国都市の破壊は許されないとなると、相手の通信基地や滑走路などをたたくなどのカウンターフォース、つまりは「攻撃型兵器」と認定されない中間的な装備について議論していく余地がある。この2つの合わせ技で、日本は反撃能力を持つ可能性は十分にあり、抑止にもつながる

安倍: 日本がミサイル攻撃された場合、実際にミサイルが着弾し壊滅的なダメージを負ってからではないと日本は動けない、という意見もある。

長島氏: 状況にもよるが、10年前に比べたら反撃の敷居は低くなっている気がする。これだけミサイルが放たれているので、国民の皆さんの危機感も10年前とはかなり異なっているのではないか。

安倍: 情報収集・管理・偵察、いわゆる、ISR能力の向上も重要なテーマだ。

長島氏: 今日本には地上レーダーとイージスのレーダーしかなく、水平線の向こうは見えない。しかし、アメリカのミサイル防衛局によると、170基の小型衛星を連ねると全世界を24時間365日監視できるそうだ。このような小型衛星のコンステレーション(一群)は重要だ。

また、有人機や有人艦だけで監視し続けるのは難しい。これからは無人システムによる監視と組み合わせることが主流になるのではないか。

安倍: 今後、更に必要な防衛能力は何か。

長島氏: レーザー兵器だ。3年程前、ワシントンのハドソン研究所にいるミサイル専門の研究者に聞いたが、無人機にレーザーを積み、赤外線センサーでミサイルを発射を探知し、ブースターの段階でレーザーで焼き切れば落とすことができる、と。狙いが動いていても赤外線で見てすぐレーザーで撃てるといったシステムが、2025年頃には出てくると思う。有人機が決死の覚悟で近接攻撃に行くというのではなく、日本はアメリカと共に無人機の研究開発などを強化するべきだ。

安倍: 憲法については?

長島氏: 議論していく必要がある。(自衛隊を明記することで)自衛隊が違憲かどうかよく分からない、という議論は克服できるが、更に踏み込むと、自衛隊を明記したからといって、いきなり現実的な国防論議が前に進むわけではないと思う。自衛隊と書き込むだけだから現状と変わらない、という説明がなされている以上、難しい部分も多い。

安倍: 憲法を前面に出すと、具体的議論が前に進まないという懸念もある。

長島氏: 日本は必ず憲法論になり、安全保障論にならない。安全保障の話になると憲法9条論に足を取られ、外的な脅威に対する具体的な対応策の議論にならない。(昭和31年、鳩山一郎内閣の)良い答弁があるのに、70年何も出来ないままになっている。

注1)敵基地攻撃

「わが国に対して急迫不正の侵害が行われ、その侵害の手段としてわが国土に対し、誘導弾などによる攻撃が行われた場合、座して自滅を待つべしというのが憲法の趣旨とするところだというふうには、どうしても考えられないと思うのです。そういう場合には、そのような攻撃を防ぐのに万やむを得ない必要最小限度の措置をとること、例えば、誘導弾などによる攻撃を防御するのに、他に手段がないと認められる限り、誘導弾などの基地をたたくことは、法理的には自衛の範囲に含まれ、可能であるというべきものと思います。」(56(昭和31)年2月29日 衆議院内閣委員会 鳩山総理答弁船田防衛庁長官代読)出典:防衛省

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