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「日本は反撃能力持つ可能性十分にある」長島昭久衆議院議員

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ⒸJapan In-depth編集部

安倍宏行(Japan In-depth編集長・ジャーナリスト)

Japan In-depth編集部(淺沼慶子)

【まとめ】

・イージス・アショア撤回止む無し。コスト面と長期的脅威に備える為には良い判断。

・日本の防衛体制は不十分。攻防を組み合わせ、抑止力高めるべき。

・憲法議論は70年間進まぬまま。議論を前に進めるべき。

北朝鮮の南北共同所爆破、金与正氏による韓国に対する恫喝。南北関係の急激な悪化など朝鮮半島情勢が揺れに揺れる中、日本の防衛はどうあるべきか。民主党政権時代に防衛副大臣を務め、現在は自民党の長島昭久衆議院議員に話を聞いた。(6月30日インタビュー実施)

まず、6月25日に明らかになったイージス・アショアの山口県・秋田県への配備計画断念について聞いた。

長島氏:イージス・アショアの撤回はやむを得なかったと思う。ボールドデシジョン(英断)であり、河野大臣ならではの判断だった。私はイージス・アショアそのものは否定しないが、機種選定には疑問を持っていたので、一から見直しになったのはよかったと思う。

射撃試験施設から何から全部日本が新たに作る必要があり、コスト面の膨らみも防ぐことができたのも良かった。

より本質的なことを言うと、2016年、2017年当時の弾道ミサイルによる飽和攻撃や奇襲攻撃といった脅威が念頭にあり、海自イージス艦部隊を補完しようと、少ない人数で運用できる陸上施設であるイージス・アショアが導入された。しかし、当時と2019年、2020年とでは脅威の質が大きく変化した。弾道ミサイルの脅威に対応するために作った物と、それ以外の脅威に対応するものとでは、備えも違ってくる。BMD(Ballistic Missile Defence:ミサイル防衛)からIAMD(Integrated Air and Missile Defense:統合防空ミサイル防衛)へ、ありとあらゆるミサイルに対応するものを作っていくことになるので、今後10年、20年先の脅威に備えるためには(今回の撤回は)良いものだった

安倍: 当初から費用がかさむことや、北朝鮮ミサイルの技術進歩へ対応などの議論もあった。対応が遅かったのでは。

長島氏: 本来なら2017年の導入決定時からIAMD型の導入を目指すべきだったと思うが、当時は国民の危機感も強く、BMDを早期に配備する判断をした。一方、日々ミサイル技術も進歩する中、どこかで導入や納入も決めなければならない。防衛装備品調達の難しさを改めて痛感させられた。

安倍: イージス・アショアの撤回の決定は、中国に間違ったメッセージを与えてしまうことにはならないのか?

長島氏: それはなかったと思う。防衛の空白が生じるのでは、という懸念が言われるが、最短でもイージス・アショアが配備されるのは2025年以降だ。あと5年間は今まで通りであり、穴は空かない。

ブースターの落下地点が撤回の第一の理由に挙げられているが、もし中国が誤解するとすれば、弾道ミサイルに迎撃ミサイルを当てることが主目的であるのに、ブースターの落下地点を懸念する様子は滑稽に聞こえるかもしれない。日本は狭いところに(多くの人が)ひしめき合っているが、日は軍事施設の配備に適さないと捉えられてもいけない。(そこは)誤ったメッセージを送っていることになりかねないので、きちんと説明していきたい

安倍: 中国は長距離誘導ミサイルがあるが、日本の防衛体制は十分なのか。

長島氏: 十分ではないことを認識すべきだ。先制攻撃をするということではなく、単に守りを固めることから一歩踏み出して、限定的な攻撃能力を上げ、防御の確率を上げることが重要だ。つまり攻防両方のバランスや組み合わせによって、相手から日本を狙いにくいよう抑止力を高める

安倍: 現在、日米韓の演習が出来ていない状況にある。

長島氏: 日韓には様々な問題が存在するが、朝鮮半島情勢を考えると別途行っていく、というのが正解かもしれない。貿易管理の厳格化問題などはしっかり解決を目指して、他方で現実の脅威に対して日米韓の警戒監視、情報共有を何とか協力体制でやっていきたい。韓国側に真剣に働きかけなければならない。

安倍: 包括的な東アジアの安全保障という観点も必要ではないか。

長島氏: 去年のミサイルの殆どは韓国への短期的ミサイルだったため、韓国も脅威に感じていると思う。また、アメリカは長距離ミサイルを、日本は中距離ミサイルを不安視しているように、それぞれが心配しているものは異なる。これらを上手く組み合わせて、東アジアの全体的な抑止力を向上させることは重要な課題だ。

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