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なかなかユニットを出さないジャニーズが「中島健人&平野紫耀」を組ませたことには理由がある ジャニー喜多川氏が作りたかった“ジャニーズアイドルとしての王道” - 霜田 明寛

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 ジャニーズが“グループの垣根を越えてくる”ときは本気の合図である――。

 Sexy Zone・中島健人とKing&Prince・平野紫耀のW主演で発表された、『未満警察 ミッドナイトランナー』が6月27日から放送をスタートした。

 撮影休止の影響で3ヵ月遅れとなったが、それまで同枠で再放送されたのは2005年の『野ブタ。をプロデュース 特別編』。こちらは同じジャニーズ事務所の先輩・亀梨和也と山下智久が出演していた。最終回では、“修二と彰”の2人から中島健人と平野紫耀にバトンタッチするようなやりとりもあり、2人が“後継ぎ”のようなイメージが形成されたのも印象的だった。脚本家・プロデューサーはじめドラマのテイストは全く異なるのだが、それでも“『野ブタ。をプロデュース』を継ぐ『未満警察』”のようなイメージが出来上がるのは、すごいところである。


『未満警察 ミッドナイトランナー』公式HPより

ジャニーズがグループの垣根を超えるタイミングは2つある

 こうして盛り上がった“久々のグループの垣根を超えたバディ誕生”にジャニーズファン内外からの反響も高かった。しかし、ジャニーズにおいてこうした特別ユニットはなかなか生まれないものだ。それは、ジャニーズにおいてジャニー喜多川がそれぞれの個性や組み合わせの妙を計算して作り上げたグループという括りが絶対的なもので、デビューをさせた後に、なかなかその境界線を壊すことをしないから。EXILEを擁するLDHや、48グループ・ハロー!プロジェクトのようにシャッフルユニットもなければ兼任や移籍、グループの統合やメンバーの追加もない。

 では、そんなジャニーズがグループの括りを壊すのは一体どんなときだろうか? これには、2つだけタイミングがある。

 1つはチャリティーのとき。阪神大震災の復興支援として結成されたJ-FRIENDS(KinKi Kids、V6、TOKIOからなる)や、今年5月に医療機関支援のため、音楽活動をする所属タレントのうち75名を集め結成されたTwenty★Twentyがある。

 チャリティーユニットの結成が「他者のための本気」だとすると、もう1つが「自分たちのための本気を見せる」ときである。

 この“ジャニーズの本気”は、乱発はされないので数は少ないものの振り返るといくつか印象的な例が挙げられる。

『トラジ・ハイジ』『修二と彰』のヒット

 2005年1月、堂本剛と国分太一は出演した映画『ファンタスティポ』での役名のまま『トラジ・ハイジ』を結成。J-FRIENDS以来、8年ぶりのグループの垣根を越えたユニットとなり、映画と同名の主題歌『ファンタスティポ』は、その年のシングルCD年間オリコン売上ランキング9位となった。

 そして、冒頭でもふれたが、同年、亀梨和也と山下智久はドラマ『野ブタ。をプロデュース』出演を機に『修二と彰』を結成、11月に発売された『青春アミーゴ』は大ヒットし、年間売上ランキング1位を獲得している。ちなみに2005年のランキングでTOP10に入ったジャニーズのアーティストはこの2組のみで、14位にSMAPの『BANG!BANG!バカンス!』が入っている。それだけでも“乱発されない本気”が結果を出すことが読み取れるだろう。

 両者はこのユニットでの大ヒットを受けてさらに人気に火がついている。

 いまでこそ『タレント番組出演本数ランキング』で2014年から5年連続で1位と、テレビ的に見れば最も売れているジャニーズタレント、と言っても過言ではない国分太一は、2005年当時はまだ多くのレギュラー番組を持っているわけではなかった。だがこの『トラジ・ハイジ』以降、『オーラの泉』などに出演、活躍の場を増やしていく。2005年の亀梨和也は、まだKAT-TUNとしてデビュー前だったが、1月に出演した『ごくせん2』での人気も相まって知名度が一気に上昇。翌年、満を持してKAT-TUNとしてデビューする。同時発売されたデビューシングル・アルバム・DVD3作で同時に1位をとる記録を打ち立てた。

 つまり、ジャニーズがグループの垣根を越えるときは、そのユニットとしてのヒットはもちろんだが、組むこと自体が、選ばれたタレントのブレイクの起爆剤となると言ってもいいのである。

次のユニットとして白羽の矢が立った中島健人と平野紫耀

 そして2019年末、ジャニー喜多川が亡くなって初めてのジャニーズカウントダウンライブの放送終了後。突如Twitterアカウント(@kentosho2020)が開設、中島健人と平野紫耀の2ショットの写真や『#健人と紫耀2020』のハッシュタグで2人の新プロジェクトの始動が発表されたのだ。

 その後、新ドラマのW主演が発表されたが、それだけでなく、2人が日テレ系の音楽特別番組『Premium Music』の司会を任されていることからも、ジャニーズ事務所の本気度が伝わってくる。

 日テレ『THE MUSIC DAY』『ベストアーティスト』は櫻井翔、TBS『音楽の日』は中居正広、『テレ東音楽祭』は国分太一と、各局の大型音楽番組にジャニーズの主力が名を連ねてきたこれまでを見ると、この2人の抜擢は世代交代をも匂わせる。たしかにSMAPが解散し、嵐が活動休止を控えた今、ジャニーズ事務所の若手グループが、かつてのSMAPや嵐のような大ブレイクを期待されているのは明らかだ。その中で、白羽の矢が立ったのが中島健人と平野紫耀なのだろう。

 しかしこの期待は、ただ単に「事務所が推している2人」「若手ジャニーズの中で人気のある2人」というレベルではない。なによりもこの2人は、今は亡きジャニー喜多川から大きな期待を担っていた2人でもあるのだ。2人の所属するSexy ZoneとKing & Prince自体がジャニー渾身のグループであったことはもちろんだが、それだけではない。

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