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球磨川が氾濫:複合災害にどう備えるか

 7月3日から4日にかけて、九州地方に大雨が降り、熊本県では球磨川が氾濫し、大きな被害が出ている。近年は異常気象の影響なのか、日本列島では集中豪雨による被害が続出している。これから夏になると台風のシーズンも到来する。 

 昨年9月には台風15号が日本を襲い、千葉県では停電の長期化という想定しない事態に、住民もたいへんな苦痛を強いられた。

 その後に来た台風19号もまた大きな被害をもたらした。64もの河川が氾濫し、2万3000ヘクタールもが浸水し、4000人を超える人々が避難生活を余儀なくされた。

 問題なのは、新型コロナウイルスの感染が収束するどころか、東京を中心にまた感染拡大が起こっていることである。世界でも、アメリカ、ブラジル、インド、ロシアなど、感染者が増えているが、ワクチンも特効薬の開発もまだである。

 集中豪雨、台風、地震などの自然災害で避難を余儀なくされたときに、問題は避難所がウイルスの感染防止には適していないということである。狭い空間に避難してきた人々が密集し、体育館などで空調もないような環境では感染が拡大する危険がある。

 しかも問題なのは、東京のような大都市が集中豪雨に見舞われると、意外と脆弱なことである。ウイルスは人間には取り憑くが、インフラまでは襲わない。これに対して、地震や台風は、電気、ガス、水道、道路、鉄道、空港、港など生活インフラを直撃する。

 そして、家屋の倒壊、火災など甚大な被害をもたらし、人命も奪ってしまう。ライフラインの機能を95%回復させるのに、電力で7日、通信で14日、上下水道で30日、都市ガスで60日かかる。そのため、商品の流通に支障が出て、生活必需品が入手困難となる。また、経済的な被害も計り知れない。

 熊本県や鹿児島県では、今回の大雨で大きな被害が出ているが、鹿児島県では7月3日に30人のコロナ感染が確認されている。飲食店での集団感染である。大雨とコロナ、まさに複合災害であり、避難にもこれまで以上の注意が必要である。

 このように、自然災害と感染症蔓延が同時発生した場合、避難所は、ヒトとヒトとの間隔を2メートル開けねばならないので、避難所の数を2〜3倍にせねばならない。

 また、冷房を入れようにも、扇風機を回そうにも、停電していれば不可能である。そのことを考えただけでも、複合災害の怖さが分かる。今から、その備えが必要である。

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