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社外取締役の業務執行-外部からの評価基準となりうるか

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このところのタイガースの戦いぶりをみていて「例年通りに開幕していたら、阪急阪神ホールディングスの株主総会は大荒れになっていたのではないか。藤浪のコロナ騒動どころではモノ言う株主は収まらなかったのではないか」と思わざるを得ません。東京ドームでさえ、半分は阪神ファンで埋まるわけですが、このチームは本当にファンのリアル観戦がなければ闘えないのではないか・・・と。あまりのふがいなさに言葉もありません

今週号の東洋経済(2020年7月4日号)では「なぜ取締役会に出席しない?-会社側の苦しい『言い訳』」と題する記事で、社外取締役・社外監査役(取締役監査等委員含む)の出席率ワーストランキング表が実名にて掲載されています(かなり厳しい記事ですね。。)。取締役会に3分の2は出席していてもランキング表に掲載されてしまうのですから、やはり最低でも(?)75%は出席しておかないとマズイのでしょうね。「そもそも忙しくて出席できないんだったら、早く辞めればいいじゃん」と言われたら、たしかにそうとしか言いようがありません。

ただ、私、比較的小さな上場会社のお手伝いをすることが多いこともあり、この表にランクイン(?)しておられる何名かの社外役員さんを存じ上げています。たしかに取締役会への出席率は悪いのかもしれませんが、中小の上場会社であるために、①指名・報酬委員会では中心的な役割を担っていたり、②内部通報の窓口を担当していたり、③大規模第三者割当における独立委員やM&A時の特別調査委員会委員をされていたり、④M&Aの相手方を見つけるために自らの人脈を辿って交渉にあたっている姿をお見かけします。かなりお安い報酬で「リスクを承知でここまでやるって、本当に頭が下がるな・・」と感心することもあります。

そういった方は、月1回取締役会に出席しておられる方よりも、ずいぶんと多くの時間と労力を当該会社のために費やしているわけです。この6年間で企業統治改革が進み、任意の委員会の構成員を含め、社外役員の担うべき役割が増加する傾向のなかで、社外役員の活動は取締役会の出席率だけでは到底評価できない状況に至りました。ただ、上記東洋経済の記事にもあるように、ほかの評価基準が存在しないのも事実であります。ちなみに「取締役会に出席せずして情報など得られるわけがない」とのご意見もありますが、社外役員が業務執行に関わることができれば必要な情報は執行担当者から入手できます。

その「社外役員の業務執行」についてでありますが、令和元年改正会社法348条の2は、株式会社が社外取締役を置いている場合において、(たとえば取締役会設置会社のケースでは)一定の条件のもとで会社の業務執行を社外取締役に委託することを認めています。会社法に詳しい方はご承知のとおり、この規定は「セーフハーバー・ルール」を定めたものであり、決して改正会社法348条の2で定めた場合以外には社外役員が業務執行に関与することができない、というわけではありません。

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