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クローズアップ現代 コロナのエクモだけじゃない 高齢者医療のトリアージ

昨日のクローズアップ現代。高齢者の命の選択、機器のトリアージを題材として、今新しい患者が増えてきている新型コロナウイルス感染症を、やはり怖いものであるということをもう一度再認識しましょうという番組でした。前回日本で20人前後がエクモをつけられずに亡くなった現実、そう患者が増えて医療崩壊が起きたら欧米と同じように起きて大変なことになりますよという提示です。



エクモを使えばもしかしたら命は助かるかもしれない。医療は最善の治療をどの患者にも最後までやるべきだ。チャレンジしたい。今度同じ状況になったら怖い。番組中のこの言葉はまさに医師の本音で、前線の若い医師の心の葛藤をドキュメンタリーとして流していきます。

医療者と一般の人の一番の大きな違いは、

正しい医療を行ったら患者は完全に元の病気前のいい状態に戻る

と信じている人が多いということでしょうか。いや例え少し後遺症が出ても、本人は退院して幸せに介護含めてしっかりとした生活ができると信じていることでしょうか。自分が介護に追われて会社をやめるリスクなんて現実としてありえないと思っていることでしょうか。そう、後遺症も起きずにしっかり歩いて退院できることが確約されているのであれば、全ての患者に最大限の治療がを行うことが理想です。

番組中に出てきた患者さんの娘さんの言葉、「コロナで死にたくないと思っていた」に少し違和感がありました。もちろん、感情の吐露であったことは理解できます。ただでは何の病気で死ねば満足できるのですかと疑問は湧きます。

がん?心筋梗塞?脳梗塞?白血病?事故?その時人工呼吸器につないで、エクモにつないで、1ヶ月前後頑張って、筋肉が落ちて、寝たきりになり、リハビリ病院に行って、運が悪く転倒して、今度は誤嚥性の肺炎を呈してと、見ているのが辛い状況になるのかもしれません。だからこそ高齢者のエクモの導入は慎重にとその適応が示されています。それはそのような医学的に当たり前のリスクを意識してるのからなのです。

番組中リハビリ病院に転院していった患者さんをみて、その後の推移、現在の状況を示してもらえたら、なんとなくの感動ポルノにならずに済んだのではと感じてしまいました。もちろんテーマがボケるから仕方ありませんが、大きな病院の先生がリハビリ含めたその患者さんの流れをどこまで知っているのかは少し疑問です。

そう、後遺症も起きずにしっかり歩いて退院できることが確約されているのであれば、全ての患者に最大限の治療ができれば理想です。その上でどの医療においても健康だった高齢者にどこまでの侵襲医療を行うかどうかは、コロナだけでなく全ての疾患において答えのないものです。100%の成果は運が良くないと得られません。それをどこまで医療者は患者や家族に説明できるのか、いやするのか。少しひねくれて番組をみてしまいました。

だからこそ、いざという時の延命処置含めた医療的対応をなんとなくでいいですから家族で話し合っていて欲しいのです。そう人生会議の問題です。そういう場はいつかはわかりませんが必ずくるのですから。

以前も書きましたが

結局医療というもの、患者の価値観、家族の希望を、今できる医療の限界を踏まえて医療者と時間の許す限り話し合うことが唯一の対処法と考えています。

今回のコロナのように時間がないこともありますが。

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