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「渡部の件は不倫問題じゃない」と考えるJJの願い - アルテイシア

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無理な駆けこみ乗車をしなくなる、これもJJ(熟女)あるあるの1つだ。

中年が無理な駆けこみ乗車をしようとすると、足がもつれて転んだり、電車の扉に挟まったり、電車とホームの間に落ちたりと、命がいくつあっても足りない。

駅の階段を降りる時も手すりにつかまり、そろりそろりと降りている。一段飛ばしで駆け降りていたのは、前前前世のように遠い記憶だ。

80年代にビートたけしの「赤信号、みんなで渡れば怖くない」が流行語になったが、「青信号、点滅しだしたら渡らない」がJJ界の掟である。

44歳の拙者は「注意一秒怪我一生」を座右の銘に、危険を回避して生きている。

 

危険と言えば、小学生の時に男子たちが「高いところから飛び降りる」という根性試しをやっていて、怪我や事故につながると先生に怒られていた。

また「カンチョー!!」とやって、人差し指を骨折した男子を2名知っている。
他人の肛門に指を突きさすなど性的嫌がらせだし、大人がやったら首をへし折られても文句は言えない。

「こんなことできる俺、スゲーだろ!」と競い合う男子を「バカじゃないの?」と女子は冷めた目で見ていた。

男の中で「男らしさ」や「強さ」をアピールしたい、男同士の競争に勝ちたい。
そんなジェンダーの呪いやホモソーシャルな価値観が、あんな幼い頃からあったんだなあと思う。

アンジャッシュ渡部が複数の女性と不倫関係を持っていたニュースを見て、そのことが頭に浮かんだ。

最初は「ワンオペ育児する妻と不倫夫」案件だと思って「貴様には地獄すら生ぬるい!」とケンシロウ顔になったが、「多目的トイレで性行為して、3~5分で解散」という内容に「これは不倫なのか??」とハテナ顔になった。

絶対バレたくなければトイレを選ぶだろうか? もっと安全な方法はいくらでもあるだろう。

彼の潜在意識の中には「こんなことできる俺、スゲーだろ!」という思いがあったんじゃないか。

世間は「失うものの大きさをわかってなかったのか」「渡部ってバカじゃないの?」と呆れているが、彼は失うものの大きさをわかっていたからこそ、その危険な行為にハマっていたんじゃないか。

昔、某男性芸人が「駅弁スタイルでホテルの部屋から出て、廊下にある監視カメラに向かって腰をふります(笑)」とインタビューで話していた。

その彼も中年になって「良き夫かつ父親キャラ」で売っていたが、数年前に不倫報道が出て謝罪していた。

逸脱した性行為を「武勇伝」「ヤンチャ自慢」として語る男性は多い。

私が中学生の時もテレビで男性芸人が「先輩と乱交するためにカキタレを呼んだ」みたいな話をして、周りの男性芸人たちも笑いながら聞いていた。

私はお笑い大好き少女だったが「笑えないし、気持ち悪いな」と感じていた。女性をモノ扱いするセックスに嫌悪感を抱いたのだろう。

それから30年の月日が流れ、ミソジニーとホモソーシャルを煮詰めたお笑いの世界は「見たくないもの」になった。
という話を前回『ナイナイ岡村やおじさん芸人にJJが伝えたいこと』でも書いた。

新地の高級クラブで働いていた女子から「一番タチの悪い客はお笑い芸人の集団でした」と聞いたことがある。

彼らはホステスさんのストッキングを破ったり、グラスにチンポを突っ込んだりして、盛り上がるそうだ。「どれだけ女にひどいことをできるか、男同士で競い合うんですよ」と彼女。

それはいじめの加害者が集団リンチしながら笑う姿と似ている。

弱い者を踏みつける笑いなんて見たくないから、私はテレビをつけなくなった。そんなのは娯楽じゃなく、ただの暴力だ。

渡部の件についても、あれは不倫問題じゃなく、性暴力の観点から考えた方がいいのでは? と思う。

「多目的トイレで性行為して3~5分で解散」、そんなのはセックスと呼べないし、デートDVや性暴力に近いものを感じる。

そんないともたやすく行われるえげつない行為をされたら「スピードはあるが持続力のないスタンド能力だな」と分析するのではなく、自分は道具にされたと感じるだろう。

「愛人」ですらない、人じゃなくモノとして扱われた屈辱感から、彼女らは告発に及んだのだと思う。

「女の方もわかってやってたんだろ」と非難の声が上がっているが、人には感情がある。

尊厳を傷つけられた女性が、良き夫かつ父親キャラとしてメディアに出ている渡部を見たら、復讐したくもなるわいな……と想像する我である。

私も20代前半、10歳年上のクリエイターに夢中になって、発射後即解散プレイの相手をさせられた。

強要じゃなく合意はあったが、あんなプレイはしたくなかった。でも完全に上下関係ができていたため、イヤだと言えなかった。
もし今同じ行為をされたら睾丸を爆破するが、当時は拒否できない心理状態だったのだ。

それで飽きたらゴミのように捨てられて「私、ゴミじゃないのに人なのに……いやひょっとしてゴミだった? 人がゴミのようだ??」とメガネがパリーンするぐらい傷ついた。

振られたことじゃなく、尊厳を踏みにじられた屈辱感から、「あいつが平気で生きてるのが許せない……復讐するは我にあり!!」と頭に懐中電灯を巻きつけた。

私にウンコを爆弾に変えるスタンド能力があれば爆殺していたが、普通のウンコしか出せないので、彼をネタにしたコラムを通算30本ぐらい書いた。それで「元は取れた!!」と昇華できたのである。

それでも、尊厳を傷つけられた恨みは一生消えない。ネットのインタビュー等で彼の健在な姿を見ると「てめえに今日を生きる資格はねえ!!」とケンシロウ顔になる。

男の言う「上手な遊び方をしろ」とは「女を傷つけて恨まれるようなことはするな」という意味だ。それこそ性欲を解消したいだけなら、もっとリスクの低い手段はいくらでもある。

渡部の場合は女性を傷つけること、虐げて支配することが目的だったんじゃないか。その歪んだ欲望を満たすことに依存していたんじゃないか。

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