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「まだ売り手市場と勘違い」ウェブ面接で落とされる就活生のダメ仕草

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売り手市場から買い手市場へ。コロナショックで就活の潮目が変わった。人事ジャーナリストの溝上憲文氏は「企業と学生の立場は逆転していますが、それに気付いていない学生もまだ多い。2008年のリーマン・ショック後は採用数減などの影響が約5年続いた。コロナショックはそれ以上になる恐れがある」という——。

※写真はイメージです 写真=iStock.com/sorbetto

就活の潮目が変わったのに気づかない学生の末路

2021年卒の採用活動は、新型コロナウイルスの感染拡大と「緊急事態宣言」の発出により、4月以降完全にストップした。大企業を中心にウェブ面接に切り替える企業も登場したが、例年に比べて内定出しも遅れている。

昨年の6月1日時点の就職内定率は70.3%だったが、今年は56.9%と少ない(リクルートキャリア調査)。

もちろん緊急事態宣言の混乱の影響もあるが、コロナショックによる業績悪化の影響も無視できないだろう。

朝日新聞の「全国主要100社アンケート」(6月23日)によると「コロナの影響で2021年春の新卒者の採用計画を見直すか」という質問への回答はこうなっている。

「不変(見直ししない)」:68社
「未定」:17社
「採用数を減らす」:10社
「その他」:4社
「増やす」:0社

すでに大企業の選考活動は終盤にさしかかっているのに「採用減」「未定」を含む企業が21社もあるというのは異例の事態である。

仮に当初予定の採用数を減らすということになると、昨年なら内定を得ていただろう学生を不合格にすることになる。毎年数百人規模を採用している不動産業の人事部長は胸の内をこう明かす。

「21年卒の採用数を最終的にどうするか、現時点ではペンディングになっている。会社の業績は4~5月の受注は確かに減少しているが、今後の状況がどうなるのか経営陣にも読み切れていない。しかし7月中には結論を出さないといけない。個人的には予定通りの採用数になると思う。ただし、例年のように内定辞退が出ても、2次募集や秋採用をしないで減る分にはかまわないというスタンスで臨むことになるのではないか」

こうした動きを見ているとコロナショックを契機に明らかに就活の潮目が変わりつつある。つまりアベノミクスの影響で長らく続いた「売り手市場」から「買い手市場」への転換だ。

2020年卒の新卒求人倍率は1.83倍と、間違いなく売り手市場だった。新型コロナウイルスが問題になる前は売り手市場が続くと言われ、求人倍率も1.8を維持するか、下がっても1.7台後半とみられていた。だが、コロナの影響で状況はガラリと変わった。

すでにその兆候は採用面接でも表れている。

ウェブ面接時に「目線が時折上を向く」学生のけしらない理由

コロナ前は人手不足と騒がれ、企業は早期獲得を目指し、前年夏のインターンシップを皮切りに学生を囲い込み、それ以降は花火大会、工場や施設見学、その後の宴会と、学生をつなぎ止めるために必死の“接待”を繰り返してきた。

学生の側も売り手市場ということもあり、過去の先輩たちがそうであったように多くの学生が無理することなくどこかの企業に入社できるだろうと高をくくっていた。

しかし、今年の5月以降の面接では企業側の微妙な変化も起きている。広告業の人事部長はウェブ面接での風景をこう語る。

「面接をしていると、学生の目線が時折上を向くことがある。じつはPCの画面の上にカンペ(カンニングペーパー)を用意して話しているのがよくわかる。対面の面接だと紙を見て話せないので、志望動機などについて丸暗記して面接に臨むのが普通。ウェブだとそれをする必要がないが、面接官の中にはカンペを見ているな、とわかると『何だ、こいつは』と、減点する人もいる。私としては、安倍首相もカンペを見てしゃべっているだから、そこまで目くじらを立てなくてもと思うのだが」

※写真はイメージです 写真=iStock.com/hoshisei

初めてのウェブ面接とはいえ、学生の甘さと面接官の強気の姿勢がうかがえるエピソードだ。

「Wi-Fiの調子が悪くて……」「その時間は他社面接が入ってます」

一方、サービス業の人事部長は「面接をなめている学生が1割はいる」と語る。

「こちらは5人の面接官が5分前からスタンバイしているのに、時間になってもなかなか学生が入ってこない。ギリギリで入ってきたが、第一声が『どうも~』。さらに学生は途中で落ちてしまう。理由を聞くと『Wi-Fiの調子が悪くて入れません』。こちらが『次の方がいるので、それが終わり次第、再接続してください』と言うと『その時間は他社の面接が入っています』。こういう学生は珍しくない」

同社はすでに業績悪化を見込んで中途採用を中止している。21年卒の採用数は当初予定通りだが、仮に内定辞退が発生し、予定数に満たなくても2次募集はしないという。企業の姿勢はコロナ前と違って、明らかに強気の姿勢に一転している。

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