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秋田女児殺人事件を題材に考える 離婚後の共同親権があれば子の虐待は防げるのか

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 離婚後の共同親権があれば子への虐待は防げた
 これは離婚後の共同親権を推進する側の何の中身もない、世間を欺すためだけの悪質なキャッチフレーズです。
 共同親権があったことによって防げる虐待事案は存在しません。
Q 昨今、離婚後の虐待事件が後を絶ちません。離婚後の共同親権が実現できればこのような虐待は防止できるのではありませんか。

 面会もできなくなり、児相も対応しなかったために子への虐待死が発生した事件として、秋田女児殺人事件が紹介されています。西牟田靖さんの記事です。
秋田女児殺人事件 娘を母親に殺害された父親が行政を訴えた理由 「助けられたのではないか…」」(2019年6月10日)

 事案の概要は次のとおりです。上記記事を下に要約したもので、これが正しい事実かどうかはわかりません。

【事案の概要】

 母親は、父親と離婚時(子は当時2歳)に調停手続きの中で親権について争われたが、それは断念して月1回の面会交流について決められた。
 しかし、その月1回の面会交流の約束でさえ守られなくなった。
 母親が虚偽のDVを主張して住所も秘匿扱いにしたため、父親はそれ以上のことを諦めた。
 母親は、自ら育てられないと子を施設に入れたが、施設から一時帰宅していた子(9歳)を殺害してしまった(2016年6月)。

 残念な事件です。母親の精神疾患が原因かと思われ、確かに親権者としての適格性には疑義が生じます。
 他方で、児相の判断の誤りが一番の大きな原因があることは間違いありません。子は子としての人格の持ち主なのですから、母親のために一時帰宅させていたとすれば大問題です。
 この問題は、父親が賠償を求めて訴訟提起をしていますが、この事案は児相の対応の問題です。

 ところで記事は、何故か離婚後の共同親権などにも言及しています。それが正しいのでしょうか、改めて検討してみましょう。
「(精神疾患があり、家族との縁をほぼ絶って暮らす)妻に愛実は育てられないだろう。こちらには面倒を見る人はたくさんいる。それに私自身、回復次第働ける』と」
 しかし親権は祐子側に認められてしまう。というのも日本の調停や裁判では、一緒に暮らしている方が有利という「継続性の原則」があったり、「母性優先」という考えがとても強かったりするのだ。

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