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  • 階猛

東京一極集中を変える―「テレワーク促進法案」



19日から都道府県をまたいだ移動が自由になりました。私も平日は東京、週末は岩手という普段の行動パターンに戻りつつあります。ただ、東京では再びコロナの感染者が増え始め、最近では1日に50人を超えています。緊急事態宣言が全国で解除された後、小池都知事は1日の平均感染者数が20人以上など三つの基準を示して「東京アラート」を発していました。

「東京アラート」は小池氏が都知事選に再出馬を表明する前日の11日に解除されましたが、今は再び発令基準を上回っています。小池氏は新たな基準を示すとしていましたが、いまだ示されていません。このこと自体も問題ですが、もっと本質的な問題は、東京一極集中が続く限り「三密」は避けられず、コロナの感染拡大の危険が常にあるということです。

安倍政権は東京一極集中を変えるために地方創生担当大臣を任命し、まち・ひと・しごと創生本部を設けましたが、地方から東京圏への人口流入は止まりません。その最大の理由は、東京に大企業の本社など、職場が集中していることにあります。緊急事態宣言で外出自粛要請が行われている間は、企業が休業や在宅勤務を行うことで通勤ラッシュが減り、「三密」がある程度解消されました。コロナ対策だけでなく地方活性化のためにも、この動きをさらに発展させ、東京一極集中から地方分散型へと社会構造を変えていかなくてはなりません。

そのような問題意識を持って、小沼巧参院議員や衆参の法制局の協力を得て立案したのが「テレワーク促進法案」です。「テレワーク」とは、「情報通信技術を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方」のことです。テレワークが普及すれば、出社するのは週あるいは月に数回となり、岩手に住んでいても都心の企業に勤めることも可能となります。

このテレワークを促進するため、「電子署名法」という法律を改正し、①なりすましの危険が少ない方式の電子署名とセットになった電子データや、②あらかじめ社内規則や取引先との合意があるアドレスで送信された電子メール等について、その電子署名やアドレスによって特定される人物が作成する、署名入りの文書や押印のある文書と同等の法的な位置づけにしようと考えています。そうすれば、電子データや電子メールを受け取る側の安心感や信頼感が高まり、社内や取引先の人と直接会ったり、資料や契約書などを紙でやり取りしたりする機会を減らせるようになって、テレワークが進むはずです。

15日に野党共同会派でこの法案を衆議院に提出しましたが、通常国会の会期が延長されずに閉会されたため、審議には至っていません。政府与党でもテレワークを促進する方法を検討しているようです。与野党で知恵を出し合ってよい法案を作り、コロナの感染防止策にとどまらず、東京一極集中を変えるきっかけにしたいと思います。

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