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米個人消費、5月は前月比8.2%増 所得減で今後息切れも


[ワシントン 26日 ロイター] - 米商務省が26日発表した5月の個人消費支出(季節調整済み)は前月比8.2%増と、統計を開始した1959年以来の大幅な伸びとなった。所得は減少した。現状では7月から数百万人が失業支援を受けられなくなるため所得が一段と減り、個人消費の勢いは続かないとみられる。市場予想は9.0%増だった。

個人消費は米経済の3分の2以上を占める。

4月は12.6%減と、過去最大の落ち込みを記録した。

5月の個人消費の増加は、新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるために3月中旬以降事業を停止していた企業が再開したことを反映した。自動車や娯楽用品が好調だったほか、ヘルスケアと外食、宿泊も伸びた。

このところの米経済指標では、住宅着工、工業生産、製造業受注などに関するものが堅調で、新型ウイルス感染拡大抑制策による落ち込みは底を打った可能性があることが示唆されていた。ただカリフォルニア州、テキサス州、フロリダ州など人口が多い州を含む一部地域で感染が再拡大しており、始まったばかりの回復は危険にさらされている。

PNCフィナンシャル(ピッツバーグ)のチーフエコノミスト、ガス・ファウチャー氏は「経済に対する大きな落とし穴はこの先も多く待ち受けている。議会が追加的な財政刺激策を打ち出さなければ、向こう数カ月以内に個人所得と消費支出は大きな打撃を受ける」と述べた。

個人所得は4.2%減と、13年1月以来の大幅なマイナスだった。4月は10.8%増と過去最大の伸びを記録。新型コロナの打撃を和らげるために政府が何百万人もの人を対象に1200ドルを支給したほか、失業保険手当を拡大したことが所得を押し上げた。

現金支給は政権が導入した約3兆ドルに上る過去最大の財政政策の一環。5月の所得減少は、政府による新型コロナ関連の支給が減ったことを反映した。

政府は7月31日に失業保険手当てを週間で600ドル追加する対策を停止する。エコノミストは約2600万人が全く収入の状況に追い込まれるとの見方を示している。

6月第1週時点で、労働力の5分の1に相当する約3060万人が失業保険の支給を受けていた。政府から家計への資金の移転は5月に1兆1000億ドル。4月は3兆ドルだった。

賃金は5月が2.7%増。4月は7.6%減少していた。ただ失業率がなお歴史的な高水準にある中、5月の増加は状況改善に大きく寄与しないとみられる。

消費者は5月に貯金を切り崩した。貯蓄率は23.2%と、過去最高水準を付けた4月の32.2%から低下したものの、依然高水準にある。エコノミストは、新型ウイルス感染拡大を巡る先行き不透明感が高い中、消費者の間で貯蓄性向が強まる可能性があるとの見方を示している。

物価圧力は引き続き弱かった。個人消費支出(PCE)価格指数は変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数が0.1%上昇だった。4月は0.4%下落していた。5月の前年同月比は4月に続き1.0%上昇だった。PCEコアの前年同月比は米連邦準備理事会(FRB)が物価の目安としている。FRBは前年同月比2.0%を物価目標としている。

インフレ調整後の消費支出は5月は8.1%増と、増加率は過去最大となった。4月の12.2%減からは反転したものの、新型ウイルス感染拡大前の水準からはなお11.2%低い水準にある。

エコノミストは、米経済が第2・四半期に最大46%のマイナス成長に陥り、落ち込みは1930年代の大恐慌(グレート・ディプレッション)以降で最大になるとの見方を示している。第1・四半期の米経済成長率はマイナス5%と、2007─09年の大不況(グレート・リセッション)以降で最大の落ち込みとなった。

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