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専門家会議廃止 新組織に

新型コロナウイルス対策を担当する西村経済再生相は、一昨日24日の記者会見で、2月以降、医学的見地から政府に助言を行ってきた専門家会議(座長=脇田国立感染症研究所長)を廃止し、より幅広い専門家を加えた新たな会議体を立ち上げる、と発表しました。

西村氏は、専門家会議について、「位置づけが不安定であった」と述べ、特措法に基づく新たな会議体「新型コロナウイルス感染症対策分科会(仮称)」を設置する、と表明しました。感染防止と社会経済活動の両立を図る必要があるとし、感染症の専門家以外にも、自治体関係者や情報発信の専門家などを加え、第2波に備える、としています。

一方で、専門家会議のメンバーは、同日会見し、新たな専門家組織のあり方について提言しました。政策の実行は政府が責任を負い、専門家組織は現状分析と評価を政府に提言するという役割分担を明確にする必要がある、としました。その通りだと思います。それにしても、今回の専門家会議の廃止、ということを、専門家会議のメンバーは知らず、自らを省みた会見の最中に、政府は新たな会議体の立ち上げを、前倒しして発表した、ということについては、丁寧さに欠けると思います。

新たな会議体を作るなら、これまで、確かにあたかも専門家が政策を決めているように見えたことへの反省が必要で、そういう事態に至った政府の責任が問われるべきだと感じます。どんな問題があったのかを具体的に検証し、課題を整理してからスタートしないと、第2波が心配される中で、議論を引継ぎ、必要な機能を果たすことが難しいのでは、ないでしょうか。

そして、専門家の間では、政策決定の責任まで実質的に負わされているという不満があったとされていますが、その会見の最中に、あれだけ世話になったメンバーに知らせもせずに、新たな会議体の立ち上げを、ぶつけるように発表する、というのは、どう解釈したらよいのでしょうか。こうした場合は「廃止」ではなく、「改組」というのが普通なのでは、と思います。

経済とのバランスなど現実的な対応をする会議体を作ることは理解しますが、専門家会議のメンバーとギクシャクすると、今後の政策決定に支障が出るのではないかと心配です。また、議事録は作成しない方針とされていますが、これだけの事態への対応を後から検証するためにも、議事録を作成すべきだと思います。議事概要でよいと政府はしていますが、概要だと意図的にまとめられる懸念があります。

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