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「給与の高さじゃない」コロナ禍での結婚条件で急浮上したポイント

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正社員夫婦は「異業種」に勤めるとリスクヘッジになる

1‐3)共働きはあえて違う会社に勤めてリスクを分散せよ

今、結婚している共働きであれば、その夫婦は「職場結婚」というケースもあるでしょう。また、以前のように結婚した女性社員に離職を強制するようなことは減っているので、職場結婚した後も夫婦2人とも会社に所属し続けることも珍しくありません。

しかし、これからを考えたとき「夫婦がともに同じ会社で働くことはリスク」でもあることを意識したいです。なぜなら「ふたり同時に年収減」になるリスクがあるからです。

わかりやすい話、勤務先が新型コロナウイルスの影響をもろにかぶって売り上げ減少している場合、夫婦ともに夏のボーナスは期待できなくなります。ところが、夫が「自動車メーカー」、妻が「小売業(スーパーなど)」といった形で違う業種で働いていれば、コロナ禍であっても後者はボーナス増もありえます。

夫婦が共働きをするなら「異業種」で働くほうがリスクヘッジになります。夫婦もどちらかが年収減少にならなければ、比較的余裕を持って危機を乗り越えられます。共働きというリスクヘッジがさらに強固なものになるわけです。

職場結婚をした夫婦はぜひ、どちらかは転職にチャレンジしてみてください。景気が回復し始めたらでもかまいません。なお、このテーマについては拙著「共働き夫婦 お金の教科書」(プレジデント社)でも指摘していますので、読んでみてください。

パートと正社員の生涯収入を1億円以上ついてしまう

【ポイント2】働き方の見直し 非正規のリスク

・非正規での仕事は大きなリスク
・テレワークが働き方を変えていく

2‐1)非正規の仕事はもう選んではいけない

今回のコロナ禍で明らかになったのは「非正規」と「正規雇用」のあいだの待遇差です。期間工のような仕事は容赦なく仕事がなくなりますし、アルバイトやパートの場合も、勤務日数が減少すればその分、収入が下がります。仕事を辞めることになっても退職金も出ません。これは派遣社員でも同様でしょう。

正社員と非正規のあいだにある、あまりにも大きな「差」は経済危機に直面して改めて浮き彫りになったといえます。どんなに「同一労働同一賃金」というしくみができても、雇用の安定性での格差は残ります。

これまでは、働く時間の自由度を理由に、非正規の働き方を選ぶ人もいました。しかし、ここ数年、むしろ正社員の働き方に多様性が与えられるようになってきました。正社員でも勤務時間をシフトさせたり、短時間勤務を認めたり、子の病児保育や親の介護時に休暇を取ることができるようになっています。

そもそも昇格昇給のチャンスは正社員にのみ与えられていることがほとんどです。この差は、パートと正社員の生涯収入を1億円以上つけてしまうほどのインパクトがあります。

そして、退職金支給の対象もまた正社員のみとする企業がほとんどで、この点でも1000万円以上の差がつくこともあります。先ほど述べた公的年金の適用(厚生年金に入るか、国民年金だけか)に加えて、老後の経済格差は大きくなるのです。よって、転職しようとする際にも非正規の採用はもう応募しないくらいの覚悟で仕事を探すことをおすすめします。

カップル

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/agi-Studio

テレワーク定着で稼ぎ方のルールが大きく変わる

2‐2)テレワークが進めば、働き方が変わる

今回、多くの会社で働き方の変化が生まれました。テレワークです。国が音頭を取って、オリンピック前に普及率を上げようと試みていたのですが、実施率は今ひとつの状態でした。それが今回のコロナ騒動で一気に普及しました。「会社としては実施していたけれど、自分は無関係だと思っていた」というような人が、否応なくテレワークの対象になったケースもあるでしょう。

テレワークはすべての業種・職種で採用できるわけではありません。しかし、働き方を大きく変えるきっかけになる可能性があります。

個人にとっては、「通勤時間」を働く時間から除外することができます。今までは6時起床だった人も、9時直前に食事を終えてパソコンの前に座ってもいいわけです。業務時間が終了すればすぐ、自宅の掃除や買い物に着手することができます。特に子育て世帯にとってはこれほど助かる話はありません。

仕事のストレスとしても、週何日かの自宅勤務があることで、ストレスを大きく軽減させられる人もいるでしょう。そもそもでいえば「9時から5時」という働き方にしばられなくなる可能性もあります。

今後さらに本格的にテレワークが進めば、「首都圏に暮らさないと働けない」という制約から解放されるかもしれません。地方のローコストの住宅費で済めば、仕事選びや自宅選びの選択肢、さらには人生の選択肢も格段に増えるでしょう。

もしかすると、稼ぎ方のルールが大きく変わる大転換点に私たちはいるのかもしれません。ぜひ、うまく適応してストレスなく稼げるようになりたいものです。(「後編:ポイント3、4」に続く)

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山崎 俊輔(やまさき・しゅんすけ)
ファイナンシャルプランナー
フィナンシャル・ウィズダム代表。連載12本を数える人気コラムニスト。『マネーハック大全』など著書多数。
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