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シャープと台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業の出資交渉が進まない理由が見えて来た

産経新聞の伝える所では、鴻海、次世代液晶を要求 シャープ難色 交渉遅れとの事である。

協議が難航しているシャープと台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業の出資交渉にからみ、鴻海側がシャープに対し、高精細で量産効果の高い中小型の次世代液晶技術の供与を求めていることが10日、分かった。「IGZO」と呼ばれる同技術は世界で唯一、シャープが量産化に成功した虎の子技術。シャープ側は技術供与に難色を示しており、交渉が決着しない要因になっている。

交渉が進展しない事を怪訝に感じていたが、これなら成程と理解出来る。要は、シャープは鴻海に出資を含めた資金提供を求め、一方鴻海はその見返りとしてシャープ虎の子の先端技術の供与を要求していた訳である。

金欠に悩むシャープとしては鴻海からの資金提供は喉から手が出る程欲しいのに違いない。一方、これを鴻海に渡してしまってはシャープとしの今後の成長の青写真が描けない。従って、交渉が暗礁に乗り上げていた訳である。

何より強く感じるのは、交渉に際してのシャープと鴻海間の意識のギャップである。シャープの経営陣は自社の企業価値に自信を持っており、鴻海からの出資を希望した。

一方、鴻海が興味を持ったのはシャープが保有する一部の先端技術であり、これを活用しての「組み立て屋」からサムスン電子の如き国際的製造業への脱皮を目指したのだと推測する。

極論すれば、出資して獲得する事になるシャープの株券が紙屑になっても構わない。先端技術が欲しいと言う事である。

シャープの経営者や一般社員には失礼な物言いかも知れないが、鴻海が欲しい順で言うと、確立され、金の卵を産む鶏となる先端技術>>>先端技術の開発可能なシャープ技術者>>工場>と言う事になる。

勿論、シャープの経営者や一般社員はシャープの企業価値を毀損しているA級戦犯扱いなのであろう。

鴻海の頭にあるのは、鴻海の経営がシャープの技術を活用して中国や今後のベトナム工場で中国人、ベトナム人を雇用しての生産と言う事だと思う。

そして、そこには一部の優秀なシャープのエンジニアを例外としてシャープの経営者や一般社員が介在する余地はない。完璧に蚊帳の外に置かれていると推測する。そして、これが交渉がちっとも進展しない理由、背景ではないのか?

今回のシャープと鴻海の交渉は日本の製造業に多くの示唆を与えていると思う。

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