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田原総一朗氏「韓国・李明博大統領の竹島上陸は、逮捕逃れの保身にすぎない」

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田原総一朗氏(撮影:野原誠治)
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李明博は人気を上げる必要がない

もう1つというのが李明博の人気がた落ち、コレは事実。でも、良く考えれば、李明博が人気を上げる必要があるのか?

次の大統領選挙に出るのならば、人気を上げなければならない。しかし出ない。今年で終わりなんです。終わりの李明博が、人気をいまさら上げる必要があるのか。何のためにこんなことをやっているのか。

実は李明博は、大統領を辞めた後の逮捕を免れるために懸命にやっているんじゃないか。韓国では、大統領を辞めると、殺されるか、自殺するか、逮捕されることが多い。

朴正煕は暗殺され、全斗煥は逮捕。死刑判決まで出された。盧泰愚も逮捕され長期の求刑。北朝鮮に行って、金正日と会談、ノーベル平和賞をもらった金大中は、握手するために韓国からお金を持って行った。このお金を金大中に献金した、韓国の実業家が自殺した。(現代財閥2代目 鄭夢憲)自殺しなければ、金大中まで捜査の手が及ぶので死を選んだ。その次の盧武鉉も自殺。

さらに、これは岸信介さんから聞いた話だけれども、実は朴正煕が大統領になる前、日本にやってきた。2つの事を頼むために、岸さんに会いに来た。

1つ目の頼みごとは「韓国では大統領になると、殺されるか亡命しなければいけない。だから、金をためなければいけない。そのためにスイス銀行を紹介してくれ。」ということ。

もう1つは、「韓国の人間は誰も信用できない。だから、日本から大臣を3~4人貸してくれ。」という頼み。岸さんはさすがに大臣を貸せなかったが、大臣を貸す代わりに矢次一夫を紹介し、協力者として送り込んだ。

ボクは何度か韓国に行って、韓国の国会議員と話した。野党も与党も親日が多い。日本を見習いたいといっている。なぜか、韓国は大統領が変わると政策が大きく変わる。それまで普通にやっていた政治家が、急に逮捕されることもある。日本はそういうことがない。日本の総理大臣は、田中角栄は別にして、辞めても逮捕されない。

もちろん自殺もいないし、殺されもしない。うらやましいと。見習いたいと韓国の議員たちは言っている。

実は、李明博にもソウルの市長時代に会ったことが事がある。当時大変人気があって、1時間話をした。「これからは日韓が手をつなぐ時代だ」、「日韓が手をつないで、日米韓の関係を強めていかなければいけない」、「日韓は仲良くしなければいけない」と言っていた。

その人がなぜこういう行動をとるのか、これは、人気を取るための嫌がらせではない。人気を取る必要はないし、もっと必死なんだ。ヘタをすると逮捕だ。逮捕を免れるための行動だ。それを日本の首脳陣はわかっているから、対応に困っている。

要するに、大統領の任期が終わって、李明博が逮捕されれば日韓の関係は元に戻る。野田さんの対応は国民に対するパフォーマンスだけ。だから迫力がない。

死に物狂いの韓国、冗談半分の日本

そこで問題。韓国の大統領は死に物狂いで大統領になる。殺されたり逮捕されたり自殺に追い込まれたり。日本の首相は死に物狂いじゃない。特に民主党の前の二人(鳩山・菅)はむしろ冗談半分でなったとしか思えない。

日本の首相みたいにのんきで、逮捕も無い。殺されもしない、そういう国がいいのか、死に物狂いで大統領になる国がいいのか。どっちだろう。

そりゃ当然、首相が殺されたり逮捕されたりしないほうがいいだろうけど、それだけ、日本の政治は気が緩んでいるのではないだろうか。気が緩んでいるという意味で、例えば経済、サムソンなどに日本の企業もやられているのではないだろうか。このあたりを今、さあどうしたものかと、僕は考えている。



プロフィール

画像を見る田原総一朗(たはら そういちろう)

1934年、滋賀県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業、岩波映画を経て、東京12チャンネル(現テレビ東京入社)。フリー転進後は。テレビ朝日系『朝まで生テレビ!』『サンデープロジェクト』でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。現在早稲田大学特命教授として大学院で講義をするほか、「大隈塾」塾頭も務める。1998年ギャラクシー35周年記念賞(城戸賞)を受賞。2010年4月よりBS朝日にて「激論!クロスファイア」開始。 著書に「誰もが書かなかった日本の戦争」「ドキュメント東京電力―福島原発誕生の内幕 (文春文庫) 」、「原子力戦争 (ちくま文庫)」がある。また、雑誌『オフレコ!』(アスコム)の責任編集長も務める。無料メールマガジンも公式ページで展開中。

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