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米住宅着工件数、5月は予想下回る4.3%増 許可件数は大幅プラス


[ワシントン 17日 ロイター] - 米商務省が17日発表した5月の住宅着工件数(季節調整済み)は年率換算で前月比4.3%増の97万4000戸と、市場予想の109万5000戸を下回った。住宅着工許可件数は大幅プラスに転じ、住宅市場が広範な経済とともに新型コロナウイルス危機から持ち直し始めていることを示唆した。

4月の住宅着工件数は26.4%減、3月は19.0%減だった。ブリーン・キャピタル(ニューヨーク)のシニア経済アドバイザー、コンラッド・デクアドロス氏は「第2・四半期の国内総生産(GDP)統計で示される住宅建設の減少は驚くべきものになる」と述べた。

5月の前年同月比は23.2%減だった。

この日発表された先週の住宅ローン申請は2009年1月以来、11年半ぶりの高水準に達した。前日発表された5月の小売売上高は過去最大の伸びを記録した。5月の雇用統計は就業者数が約250万人増えた。ただ、経済活動は依然として新型コロナ危機前の水準を大幅に下回っている。エコノミストは世界的な危機から経済が完全に回復するまでに10年かかる可能性もあると警告している。

MUFGのチーフエコノミスト、クリス・ラプキー氏は「新型コロナのパンデミック(世界的大流行)がもたらした景気後退(リセッション)で何百万人もの失業者が出た。こうした状況では経済成長に限界がある」と指摘した。

住宅着工件数の内訳は、住宅市場の大半を占める一戸建て住宅が前月比0.1%増の67万5000戸。月々の変動が激しい集合住宅は15.0%増の29万9000戸だった。

地域別では中西部と、人口の多い南部で減少する一方、西部と北東部は増加した。

住宅着工許可件数は14.4%増の122万戸と、4月の大幅な落ち込みから回復。過去最低水準にある住宅ローン金利を背景に住宅市場がけん引する形で、米経済が景気後退から持ち直すというエコノミストの見方を後押しした。内訳は、一戸建て住宅が11.9%増の74万5000戸、集合住宅が18.8%増の47万5000戸だった。

住宅市場が国内総生産(GDP)に占める割合は約3.3%に過ぎないが、より広範な経済効果がある。

前日に発表された6月の住宅建設業者指数は、一戸建て住宅の景況感が好調だった。住宅建設業者は、人口密度が低い地域で一戸建て住宅の需要が増えたと報告した。

ただ失業者が約2000万人に上るほか、一部の地域では新型コロナ感染が再び拡大しており、住宅市場はまだ困難を脱していないとみられる。

オックスフォード・エコノミクス(ニューヨーク)のリードエコノミスト、ナンシー・バンデン・ホーテン氏は「年内を通して住宅建設の段階的な回復は継続する」としながらも、「労働市場の回復が緩慢であることを踏まえると、急速な回復は望めない」と述べた。

5月は住宅完成件数が7.3%減の111万5000戸と、18年2月以来の低水準を付けた。在庫ギャップ解消には毎月の住宅着工件数と完成件数が150万─160万戸に達する必要があるとされている。

建設中の住宅は1.4%減少し、19年11月以来の低水準となった。

*内容を追加しました。

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