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中国の「輸入サーモン」犯人説は風評被害を招く

■「輸入サーモン」のコロナ犯人説は無理筋

 新型コロナウイルスの感染者が増加傾向にある中国の北京で、新たに100人以上の感染者が出たと伝えられている。なんでも、その感染源が「輸入サーモン」ということになっているそうだ。

 専門家の間でも、流石にこの説は信憑性に乏しく、単に料理中のサーモンにコロナウイルスが付着していただけではないか?と囁かれている。しかし、中国では既にこの情報が既成事実とされ「サーモン不買運動」が起こっており、既にサーモンが販売中止となっているらしい。

 武漢で多くのコロナ感染者が出た時は、野生のコウモリが感染源だということで、野生動物の売買が禁止されたが、北京でのコロナ感染者が増えたことで、今度は、輸入サーモンの売買が禁止されるとは恐れ入る。

 サーモンを大量に輸出している北欧諸国(主にノルウェー)にとっては、今回の中国の発表は大打撃であり風評被害もいいところだと言える。サーモンの輸出国には北欧国だけでなく南米のチリやオーストラリアも入っている。最近、『目に見えぬ侵略 中国のオーストラリア支配計画』(クライブ・ハミルトン著)という書籍が出版され、中共のオーストラリア支配計画が表沙汰になったばかりだったので政略的な点でも気になるところだ。

■疑わしいのは「サーモン」ではなく「情報」

 しかし、輸入サーモンにコロナ感染リスクがあるなどという情報が世界中に伝播されると、日本の寿司屋も風評被害を免れないのではないかと心配になる。某回転寿司チェーン店でもサーモンは最も人気のあるネタ(具材)であるので、文句の1つも言いたいところではないだろうか。
 野生動物の売買が禁止されても、困るのは、野生動物を食す習慣のある国だけだったが、サーモンの売買が禁止になると、世界中の人々が困るのではないだろうか?

 北京では、最近になるまで新型コロナウイルス感染者がいないということになっていたが、常識的に考えて、この情報もどこまで本当か分からない。中国政府からすると、首都である北京市でコロナ感染者が増加しているというようなマイナス情報の発表は何としても避けたいところだろうと思われる。
 それで、これまで「北京にはコロナ感染者はいない」ということになっていたが、流石に隠し続けることが難しくなるほどに感染者が増加してきたのではないだろうか。もしそうであるなら、正しくは、コロナ第2波というより、コロナ第1波が未だ収まらないということなのかもしれない。

 自国の野生動物を犯人にすると、またぞろ、海外から批判されることになるので、今度はよその国からウイルスが入って来たということになったのかもしれない。「輸入サーモンがコロナ感染の犯人」、果たして、こんな真偽の定かでない疑わしい情報を鵜呑みにする人がどれだけいるのか、甚だ疑問ではある。

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