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最近増えているエセリバタリアン 経済的自由なくして政治的自由はなし

最近、一部のエセ・リバタリアン的な人間の間でベーシックインカム論だとかが流行っている。で、人間は自由で生きるべきだから、働かなくても最低限の自由な生活を保障すべくベーシックインカムを導入すべしというわけだ。

僕もこのブログで負の所得税に対する肯定論をよく書くしベーシックインカムに対しては疑問を抱きながらもまあなしではないかなと考えている。が、僕に言わせればいずれも政治的かつ現実的な妥協論である。理想としてはそんなものは必要ない。

が、この方のようにリバタリアンを自称する人の中には何のためのベーシックインカムであり、何のための自由かを全く理解していない人がいるので困ってしまうのだ。ブロゴス上でもこんな意見を見た。

「自由に生きたい若者が増えて、生活保護受給者が増えたらどうするの?」

「自由に生きたい若者が増えて、生活保護受給者が増えたらどうするの?」

僕はリバタリアン的な価値観のもと、これからの時代、国や会社組織など、何か大きなシステムに必要以上に縛られることなく、個人は自由に生きていくべきだ、というトーンでお話させていただきました。ノマド的な立場ですね。


なるほど。人間は常に自由に生きていくべきだと僕も思う。それは何もこれからの時代だからではない。これまでもそうだしこれからもそうあるべきだと思う。若干ケチをつけたくなる部分もあるのだが・・・。基本的には納得の一節だと思う。が、この後のこのイケダ氏の発言は「あ、やっぱりケチをつけておいたほうがよかったんだ」と言う感じにあさっての方向へと飛んでいってしまう。(あるいは左旋回していまう)


「生活保護を受ける”可能性”があるぐらいなら、そんな自由を放棄せよ」という高圧的で、チャレンジを許容しない意識が、僕にとっては許しがたいのです。


じゃあ、そういう「可能性」があるから、この場合の僕の自由(独立)が制限されていいかというと、決してそうではないと考えます。社会に少々の負荷が掛かる可能性があれど、個人の自由の方が尊重されるべきです。これは当たり前のことですし、社会保障とはそのためにあるのではないでしょうか。


なんだという。リバタリアンを名乗る人間が噴飯ものの意見を述べるているのだ。彼の思想はまずリバタリアンのそれではない。いわゆる左翼的なリベラリズムだ。人間の経済的自由を制限するが、人間の政治的・社会的な自由は全て国家が保障せよというワガママ主義のことだ。


残念だが、このイケダ氏という人にリバタリアンを名乗る権利など一ミリもないことがここで明らかになる。


氏は人間の自由は尊いものだから国家や会社組織がそれを侵害すべきでないと考えているようだ。まあ、会社組織というのは私的な組織であり労働者と雇用者は常に契約関係にある。自由な契約において雇用主が労働者の権利を一定程度制限することがあっても仕方ないだろう。(同時に契約においては雇用主の権限も制限を受けるはずだからだ)。このあたりの認識すら氏にはないようだ。


そして、それ以上に問題なのは人間の自由を国家は制限するなといって国家というシステムに縛られるなと言いながら、一方では国家は生活保護その他によって経済的な保障をせよと述べている点だ。これこそが氏がリバタリアンの考え方や経済・社会とはどういうものかを全く理解していないことを表しているといえる。ハイエクが隷属への道 画像を見るで、フリードマンが資本主義と自由 画像を見るで述べた重要な点である。すなわち経済的自由なくしては政治的・社会的な自由はないということだ。


国からお金をもらって生きる。その時点で人間は好もうと好まざると政治的・社会的自由を失うことは明白だからだ。それは世間からの白い目であるかもしれない。あるいは選挙で常にばら撒くことをよしとする政党に投票し続けるようになることかもしれない。生活保護やベーシックインカムに頼って生きる時点で人間の自由はすでに封殺される可能性を持つのである。そして国家による統制が強まる時代には経済的自由の喪失はより大きな政治的・社会的自由の喪失にもつながるだろう。


この一節もなぞである


そんな声に対して、僕は「じゃあ、自由を欲する若者は、どういう条件で、自由になることが許されると思いますか?」と聞き返しそうと思います。

そういうことを語る彼らは、論理的であるのなら、「一定の条件下においては、個人の自由は制限(許可)されうる」と考えているわけです。


必ずしもそのようなことを考えているのではない。氏にとっては政治的・社会的自由は経済的自由に勝る価値観であり、経済的自由を国家に売り渡しても政治的・社会的自由は保障されるという甘い幻想を抱いているようだ。が、上記の氏に対する問いに対する答えは明白だ。個人の自由は制限されるべきではない。好きに生きるべきである。ただし、成功しても失敗しても基本的な責任は自分で取るべきである。それで十分だ。別にそのことで個人の自由が制限されるわけでもない。


さらに氏はこんなことも言っている。


人はどうあっても自由を志向しますし、それを制限するのは困難です。また、そもそも若者たちに税金を納めようとしても、経済が停滞している以上、そもそもお金を稼ぐことすら難しいことも重要でしょう。

人はどうあっても自由を志向するのだという。そして言外にそれこそが人間の幸せだといっているようだが、それは違う。過度な自由や選択肢が人間を不幸にする可能性があることは当ブログでいろんな研究事例を挙げて何度も述べた。もちろん、僕自身も政府による選択肢の制限は好まない。しかし、過剰な選択肢があっては人間は生きていけないし不幸になるのだ。だから、社会や伝統・慣習などに基づいた選択肢・自由の制限(もちろん、この場合は法に基づいていないので強制ではない)が行われるべきなのである。(参考記事→自由は人間を幸せにするのか?人生の豊かさの基準はお金ではない?


それから、若者達は税金を納めるのも大変だといっている。でも、自由は認めて生活保護で国が若者を養えとこの人は言っているようだが、ではそういった若者がさらに年を重ね新しい若者達も同じような生き方を志向した場合に誰が生活保護の原資たる税金を納めるのだろうか?まったくもって論理が破綻しているのである。


浅はかにもなんちゃってリバタリアンを名乗っているが、この人は完全なサヨクでありみずぽたんと同類のリベラリストだ。そして、人間の経済的自由を政府が侵食することによって最後は人間の政治的・経済的自由が侵される道をたどることをこの人は無意識に歓迎しているようである。そしてこんな言説にもし納得するような人が増えているとすれば日本がますますよくない方向に向かっているのは明白といえる。


ま、個人的な批判はどうでもいい。人間の自由には必ず責任が伴う。そして経済的自由がなければ政治的・社会的自由も存在しない。そんな当たり前の原則を我々は忘れては成らない。

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