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挑戦!新しい生活様式 知らない人とオンラインカフェ会やってみた


今回は「挑戦! 新しい生活様式」と題しまして、“withコロナ時代”における新サービスの体験記をお届けしようと思います。

まずは最も典型的な新サービスであろう「オンライン飲み会」ならぬ「オンラインカフェ会」みたいなイベントを発見しましたので、バイトが休みだったとある平日のお昼に参加してきました。参加費は男性1000円、女性300円。

どんな人が参加するんだろう…昼間からネットばかりしているような人? 匿名をいいことに、すごい失礼な人がいたら嫌だな。初対面の人と話すのに、気力も体力も使うタイプなので気が進みませんでしたが、「新しい世界が広がるかもしれない」と意を決して、入室ボタンを押しました。

(イラスト・文/松崎りえこ)

自意識過剰なくらいに準備万端で


会員登録して、開始の昼12時になるまで待機。今回はPCではなくスマホを使用するアプリでした。スマホスタンドを買っておいてよかった。

カメラチェックをしたら逆光で顔が全然見えなくなっていたので、電気スタンドを前に置きました。普段はスカジャンや革ジャンという派手なファッションが好きな私ですが、驚かせないように白シャツを着ました。

なんと仕事のお昼休み中に参加している人も


男女ランダムに割り振られ、指定されたチャットルームに入ると、当たり前だけど、まったく知らない人が画面にいます。ビデオチャットは知り合いとした経験しかないので新鮮でした。

私の他に、女性が1人、男性が2人。「初めまして~!」から始まり、それぞれの自己紹介。

メンバーは、たー坊☆(IT関係)、ウイング(事務)、さっち(生命保険営業)、そして私の計4人。年齢はみんな29歳~30代半ばでまっとうな職業に就いているし、やたら爽やかな雰囲気。イメージと違い、ちょっと安心。

ウイングとさっちは在宅ワーク中で、たー坊☆はなんと仕事のお昼休みにファミレスから参加していました(すごいな、昼休みに会社の仲間ではなく見ず知らずの人と話す方を選ぶんだ…)。たー坊☆は人当たりが良く、会社でも嫌われるタイプではなさそうだったので、なおさら不思議でした。

とりあえず、それぞれのコロナ禍を語り合う


会話は、「最近面白かった映画ってありますか?」とか「何歳に見える?」「え~? 見えない!」など本当に普通の、差し支えのない話…。初対面で知らない人だからこそ、ライトに話せる雰囲気もありました。

「コロナ禍真っ只中のときはどうしていたか?」という話になり、「バイトで普通に出勤していました」と言うと、一斉に「え~!?」と驚かれた私。やっぱり異常だよなと確信できました。

一方のウイングは「テレワークで身体が鈍るので、副業でウーバーイーツの宅配もしていたんですよ」とのこと。テレワーク、ウーバーイーツ、オンラインイベント、すべてが最先端すぎませんか…。

波風を立てない30代


司会者のように話題を振り、他の3人を回し始めるたー坊☆。みんなハキハキ答えるし、聞き上手。しかもグイグイ来ないので、不快感はありませんでした。私も30代ですが、同世代は良くも悪くも空気を読み、波風を立てない人が多い気がします。

一方、バイト先のコールセンターに電話をかけてくる50~80代の方々は、自分の意見を曲げないし、仮に自分がおかしいと気づいても周囲のドン引きお構いなしに、最後まで自分のおかしな意見を押し通す人が多いです。より良く生きるにはどちらがいいんでしょうね…。

会話の被り、そして沈黙の気まずさよ


通信のタイムラグのため会話が被ってしまい、「ウイングさん、そうですよね。さっちさん、今なんて?」となり、テンポが悪くなることも。

あと、会話が途切れて全員が沈黙する瞬間は(どうしよう…)と思いました。例えばリアルな飲みの席なら、それぞれの食べものを見つめたり、飲み物をすすったり、メニューを見たりと逃げ場があるのですが、ビデオチャットではそれぞれの顔を画面越しに見つめることしかできません。気まずいです。

“友達”の概念が違うのかもしれない


私以外の3人は、こういったオンラインイベントに頻繁に参加しているとのこと。理由を聞くと、みんな声を揃えて「友達ができるから」。さっちは微笑んで言います。「テレワークの合間にさくっと友達ができるから」と。

私には、そんな考え自体がなかったので驚きました。“友達”のハードルの高さの違いなのでしょうか。

私はこういったイベントをあくまで“他人とひとときの会話を楽しむ場”だと考えていたのですが、彼らにとっては“普通に友達を作る場”。ネットでライトに多数の友達を作ることに抵抗がない彼らと、ちゃんとお互いを知ってから友達になりたい私は、友達の概念が違うのかもしれません。

連絡先交換で空気が一変…


そんな考え方の違いに気づき、40分くらい話したところで「連絡先交換しよう!」という流れになってしまいました。

(えっ? 好きな映画の話とかだけでその感じ?)とびっくりしてしまった私。みんなはチャットボックスにLINEのIDやSNSアカウント名を打ち始めました。

しかし「初対面の人に絶対に本名とSNSアカウントは教えちゃだめ!」と教えられてきた私は丁重にお断りすると、それまで明るく話していた場が一気にトーンダウン。みんなの顔に縦線が入る感じがわかりました…。

漆黒の画面を前に、いたたまれなくなった


ああ、私はこの爽やかな人たちを変な雰囲気にさせてしまった…。気まずさMAXになった私は「ごめんなさい、充電が切れそうなので」と慌てて退室。通信が切れ、漆黒の画面になった瞬間に我に返り、胸が痛くなりました。

あのときのメンバーの方たち、本当にごめんなさい…。

通勤の鬼から一言

結果から申し上げますと、知らない人との「オンライン飲み会」、あるいは「オンラインカフェ会」は、じっくり深い話をしてからでないと、友達になりたくない私には向いていませんでした…。でも、趣味やビジネスなどの情報収集のために、たくさんの知り合いが欲しい方には合っていると思います。

ともあれ、最先端の感覚の人たちに出会えた気がしました。同じくらいの年代なのに遠かったなぁ…。ライフスタイルによって、ここまで考え方に開きができてしまうものなのかと痛感。

後日、友達にチャットでこの話をしたら、「もし他の3人が他人のふりをしたグルだったら恐いよね」とか「勧誘の人とかは誘いやすい環境だよね。気を付けないと!」と心配されました。テクノロジーは良い方にも悪い方にも使える諸刃の剣です。やはり持つべきは、信頼できる友達なんだなあと思いました。

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