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第三極の動き「幅広く声かけている」日本維新の会馬場伸幸幹事長

馬場伸幸事務所

安倍宏行(Japan In-depth編集長・ジャーナリスト)

【まとめ】

勉強会では、地方分権、地方主権を推進していく。

・国会議員に幅広く、オープンに参加を呼び掛けている。

・国の構造改革を進め、徹底した行政コストの削減を行っていく。

安倍内閣の支持率が低下傾向にある中、第三極」の動きが出てきた。

日本維新の会の馬場伸幸幹事長国民民主党の前原誠司元外相が中心となり、地方分権に関する勉強会「新しい国のかたち分権2.0協議会」を立ち上げる。6月8日に準備会合が行われ、今週16日に設立総会を開く。両党の国会議員を中心に約50人が参加する見込みという。

馬場氏に話を聞いた。(インタビューは6月11日)

安倍: 会員は集まりそうか?

馬場氏: 「鋭意オープンに会員募集している。この協議会の目的である、地方分権と地域主権は、かつて注目されて国会で色々な議論があったが最近静まっている。しかし、コロナ禍の中で、地方の都道府県知事に権限と財源を渡さないと無理だということがはっきりした。これからの新しい国のかたちのベースとすべく、地域主権、地方分権を推進していこうという集団だ。

これは東京のためでもある。人、モノ、お金があまりに集中しすぎているので、地方が自立することで、人の流れが地方に移っていく。日本全体が均衡のとれた国になる。

安倍: 国民民主と立憲民主の合流はうまくいっていない。

馬場氏: 旧民主系である両党は衆議院では復縁しそうだが、参議院では愛しさ余って憎さ千倍くらいになっている。党と党としてのつながりは難しいかもしれない。

安倍: 維新に近づくなら国民民主から出て行け、なんていう声も聞こえてきますね。

馬場氏: 純粋に地方分権の勉強会ですから。そんな度胸の小さい事では政権政党にはなれませんね。

安倍: 安倍政権に対する見方は?

馬場氏: 地元でも安倍さんよくやってきた部分もあるが、長期政権になってゆるみとかおごりが出てきていると言う人が増えてきた。

一方で、今の国会運営のやりかたは、与党側が法案出すと野党が中身よりもスキャンダルとか追及して妨害するという決まりきったパターンだ。少子高齢がどんどん進んで非常に難しいかじ取りが求められる中、こんな国会では役に立たない。

何をすれば国民のため、これからの国の為に役に立つか、という観点から我々は是々非々で活動してきた。国会運営も、最終的には2大政党になってそれぞれが1つのテーマで案を出し合う、議論してよりブラッシュアップした法律に作り上げていくという理想を持ってこれからもやっていきたいと考えている。徐々に理解され出してきたのかなと思う。

安倍: 他の政策は?

馬場氏: 憲法は戦後72年、一度も改正されていない。今の憲法は戦前、戦中の悪い部分を改めていこう、体制を変えていこうという大きな目的で作られたものだ。今の時代に合う憲法に変える必要はあると思う。その部分が変わらないと、国の仕組みも変わらない。新しい国のかたち、SDGsとかいわれているが、持続可能な日本を作るための材料を揃えていく。

コロナは色々な課題を私たちに突きつけた。製造拠点を海外に移しすぎていることも分かった。色んな課題をベースに新しい国を作っていく。地域地域でどういうことに取り組めば自立できるかということを皆で考え、そこに予算も手厚く配分していく。社会福祉の問題などの課題が出来なければ、何の分野の改革も出来ない。したがって、憲法改正がこれから重要になってくる。

安倍: 中国の脅威が高まっている。

馬場氏: 安全保障もこれまでの日米同盟を基軸にした考えでは限界が来ていると思う。トランプ米大統領が再選されるかどうかによって、大きく変化する可能性はある。安倍内閣はかつて戦後レジームからの脱却といったが、まさしくそれが目の前に来たという感じがする。

安倍: 経済政策は?

馬場氏: マイナンバーで給付金申請したら市町村では住民基本台帳引っ張り出して照会しているとか、全然オンライン化されてないことがはっきりした。貿易もこれ以上の発展は難しい。コロナ禍以前に力を入れていたインバウンドも、こういうことが起きるとガクンと落ち込んだ。国内消費は人口が減るのでおのずと下がるし、国の構造改革はやらないといけないが、あれもこれもとやりだすと幾らでもお金かかる。まずはわが党は身を切る改革としつこいくらい言っているが、行政にかかっているコストをまず下げる、徹底的な行財政改革やる。1つ施策をビルドする時は2つの政策をスクラップするとか、安定的に行政コストをカットしていく仕組みを考えていかないといけない。

安倍: 自公政権の限界を感じる。自民党からも参加してもらたいたいですよね?

馬場氏: 自民党はかつては党人派といって地方議員からとか、雑巾がけから始めた秘書からとか、叩き上げの人が多かったが、今は世襲議員、官僚出身議員が多数だ。そういう方々が中心で政治やっている。中央集権体制の仕組みの中でしか発想できない。自民党の限界が近づいてきているという感じだ。

安倍: 都構想の住民投票は予定通り11月か?

馬場氏: コロナが重大な状況を迎えない限りやる。今日の話と重なるが都構想は現世利益を求めているものでない 10年先20年先の大阪、関西を東京都にならんだエンジンにしていくという考えなので、反対の方がしやすい。デマっぽいことも多い。全体の傾向を見ると大阪市民はそちらに引っ張られる方が前回は多かった。気を緩めることなく、より具体的に分かりやすく説明をし続けることが重要だと思う。

【インタビューを終えて】

久々の「第三極」の動きなのに、大手マスコミの感度は恐ろしく低い。16日の設立総会を見てから、ということなのだろうが、今の安倍政権に相対峙する野党勢力が必要なことは誰が考えても明らかだろう。

長期政権の驕り昂ぶり、気の緩みが顕著になってきている中、政治を変えたい、と願う有権者は増えているのではないか。とりわけ、新型コロナ感染症の拡大は、政治が私たちの命に直結していることを嫌というほど知らしめた。

小選挙区制は二大政党制を目指したものだったが、実際は自公政権の長期化を許している。それは野党がだらしないことの裏返しでもある。しかし、このままでいいのかどうか?有権者は自問自答するタイミングに差し掛かっている。

国内の感染症に目を奪われている隙に中国は着々と南シナ海や東南アジア、アフリカに迄勢力を伸ばそうとしている。北朝鮮はミサイル開発をやめようとしない。韓国の文在寅政権はその北朝鮮をサポートしている。目と鼻の先の脅威だ。

世界経済が縮小する中、日本経済が来年以降受けるダメージはいかほどか。アベノミクスなる超金融緩和でここまで来た日本経済の先行きは本当に大丈夫か。今やそう思う人はもうおるまい。

野党議員のみならず、与党議員も、その覚悟が問われている。無論、私たち有権者も、だ。

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