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雅子さまが取り組む子供の貧困問題、5000万円寄付の本気

障害者施設を訪れた両陛下(写真/JMPA)

両陛下は保健所関係者から感染症対策について話を聞かれた(6月3日、東京・港区。写真提供/宮内庁)

 日本の子供の貧困率は約14%で、先進国の中でも特に高い。さらにいま、コロナによる親の収入減などで、子供の生活はさらに追いつめられている。そんな大問題に胸を痛められた皇后雅子さま(56才)が取られた行動とは──。

【写真】コロナ対策でマスクを着けられる天皇皇后両陛下

 こんな状況なので、あちこちに足を運ぶことはできない。それでも天皇皇后両陛下は静かに情熱を燃やし、積極的に動かれている。

「両陛下は6月12日、厚労省の子ども家庭局長などからご進講を受けられる予定です。テーマは“新型コロナウイルスが子育てや教育、子供たちの生活にどのような影響を与えるのか”というものです」(宮内庁関係者)

 両陛下はこのところ立て続けにご進講を受けられ、現場の第一線で活動する関係者から直接話を聞かれている。元宮内庁職員で皇室ジャーナリストの山下晋司さんが言う。

「両陛下は説明を聞いて理解を深めるだけではなく、最前線で働く人たちに直接会って、労い、感謝し、励ましたいというお気持ちでしょう。そして、現場の声も聞いたうえで、自分たちに何ができるのかを考えたいということでしょう」

 雅子さまは8日、予定されていたご養蚕行事を欠席された。雅子さまは「新型コロナの影響もあり、沈みがちな日も多い」(皇室記者)というが、それでも数多くのご進講に臨まれ、労いのお気持ちを示されている。5月20日に日本赤十字社幹部からご進講を受けられた際、両陛下は医療従事者がコロナ差別や偏見に遭っていることに懸念と心配のお言葉を発表された。

 さらにこのコロナ禍で、雅子さまのご関心は「子供たち」へと強く向かっているようだ。

寄付金の行方まで把握されている

《最近、国内では、子供の虐待や子供の貧困など、困難な状況に置かれている子供たちについてのニュースが増えているように感じており、胸が痛みます。世界に目を向けても、内戦や紛争の影響が、特に子供を始めとする弱い立場の人々に大きく及んでいる現状を深く憂慮しております》

 雅子さまが2018年、55才の誕生日に際して発表したご感想文書だ。雅子さまは昨年12月の誕生日にも《日本国内の貧困や子供の虐待》について《心が痛みます》と述べられている。

 新型コロナは、そんな経済的困難を抱える子供にも深刻な影響を与えている。

 世界では2020年末までに貧困下の子供が約15%増加し、最大8600万人の子供が新たに貧困レベルの生活に追い込まれる恐れがあるという。

 日本でも子供の貧困は大問題で、現在、日本の子供の貧困率は約14%と先進国の中でも突出して高い。新型コロナによりその数はさらに増える見込みだ。

「学校が一斉休校になり子供の世話が増え、仕事へ行けず収入が減った」「給食がなくなり、子供に充分な栄養のある食べ物を食べさせられない」――支援団体にはそんな相談が相次いでいるという。なかには「生活費がなくなり、子供4人を抱えて心中するしかない」という深刻なものもあったそうだ。

「両陛下はそうした現実に心を痛められ、子供の生活についてのご進講を積極的に受けられているようです。5月14日にも、両陛下は子供の貧困対策の現状について、内閣府の担当者からご進講を受けられています。短期間のうちに同テーマで2度も話を聞かれるのは、それだけ強い思い入れがおありになるからでしょう」(別の皇室ジャーナリスト)

 両陛下は実態を把握されるための情報収集をされるだけでなく、実際に行動にも移されていた。

 新型コロナ流行の影響が経済的に深刻化してきた今年4月、天皇陛下は「子供の未来応援基金」に5000万円を寄付された。

「それは“お手元金”と呼ばれる、天皇家の私的財産から出されたものです」(別の宮内庁関係者)

 2003年に政府が設立した「子供の未来応援基金」は、子供の貧困をなくすための活動をする団体を支援する基金だ。

「振り返れば、上皇陛下も即位関連行事を終えた1990年、『社会福祉法人こどもの国協会』に5000万円を寄付されました。横浜市にある遊園施設『こどもの国』の敷地は、旧日本陸軍の弾薬庫跡で、“戦争のない世の中で、子供たちにすくすく育ってほしい”という願いが込められているそうです。そこを寄付先に選ばれたのは、戦争を経験された上皇上皇后両陛下らしいものでした」(前出・別の宮内庁関係者)

 天皇皇后両陛下は、そうした平成のやり方を踏襲されつつも、令和においては雅子さまが熱心に取り組まれる「子供の貧困問題」に特化した基金へとこだわって、寄付先を決められたのだろう。

《新型コロナウイルス感染拡大への対応に伴う緊急支援事業 募集のお知らせ》

 そんな告知が6月2日、「子供の未来応援基金」のサイトにアップされた。草の根活動で貧困状態にある子供を支援してきたNPO団体や公益法人などに対し、300万円を上限に援助が行われるという。その原資は、陛下が寄付された5000万円だ。

「支援の対象となるのは、学び、衣食住、就労、養護施設、里親の5つのカテゴリーです。そのように、寄付金は実際に具体的な団体へ届けられています。両陛下は、ご自身が寄付されたお金がどのように使われるのかまで関心を持ち、把握されているそうです」(前出・別の宮内庁関係者)

 これはかなり本気の支援だといえるだろう。

◆雅子様の国際感覚に天皇陛下が期待

 平成時代は、ご進講を両陛下が別々で受けられることもあった。しかし、御代がわり以降、両陛下が同じテーブルに横並びに座られ一緒に専門家の話を聞かれるケースが増えている。

「外務省関係者からのご進講については、平成時代はずっと別々に受けられていたそうです。ですが、天皇皇后両陛下はご一緒に受けられます。

 陛下は雅子さまが豊富な海外経験を持つことに言及されるなど、雅子さまの国際的な取り組みに期待されていると聞きます。子供の貧困は国内に限らず、国際的な問題でもありますから、雅子さまのグローバルな感覚に期待されているのでしょう。

 2度にわたり子供に関するご進講を受けられたのも、“子供を取り巻く問題に、正面から取り組みたい”という、雅子さまの強い思いがあるのではないでしょうか」(前出・別の皇室ジャーナリスト)

 海外にも目を向けられているのは、元外交官の雅子さまらしい国際的な視点だろう。

《災ひより 立ち上がらむとする人に 若きらの力 希望もたらす》

 今年1月、歌会始の儀で、雅子さまは“若い世代に明るい未来をつくってほしい”という意味の歌を詠まれた。

 両陛下は9日、27回目の結婚記念日を迎えられた。これからもおふたりで、ともに苦しい立場の人に寄り添い続けられることだろう。

※女性セブン2020年6月25日号

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