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”「年金積立金18兆円消失」は完全なミスリード報道” なのか

”「公的年金積立金消失」のウソに騙されない! 年金の「給付財源」と積立金の「運用成績」の正しい理解 ”

ネットニュースで、公的年金を運用するGPIFが今後の株式市場に及ぼす影響について記した拙著「202X 金融資産消滅」に真っ向から反論するかのようなタイトルの記事を発見したので早速読んでみた。

結果は拙著「202X 金融資産消滅」 をターゲットにしたものではなかった。内容については…。読者の判断に委ねるしかない。

”「年金積立金18兆円消失」は完全なミスリード報道 ”

とまっ先に指摘されているが、この指摘は正確ではない。その時点で「消失」したことは事実だからだ。株価が大きく下落した場合メディアがよく使うのは「損失」という言葉。もし「消失」ではなく「損失」というのであればご指摘の通り。

小生もコラムの中で「GPIFが2020年1〜3月期に17兆円を上回る損失を出した(正確には運用資産を減らした)可能性が高いことを報じている」と「損失」と「資産額減少(=消滅)」の違いについてわざわざ但し書きを加えることもある。

ただ、「損失」であっても、「ミスリード」だとする理由は全く違う。

この記事では「長期運用だから」というのがその理由になっているが、小生は公的年金運用の「収益」の定義が定かではないなかで「損失」を語るのは意味がないという立場。換言すれば「収益を上げた」という表現も無意味ということ。

小生が拙著やコラムなどメディアを通して伝えようとしていることは、「年金運用=長期運用」という考え方は高齢化社会が進んだ日本では「単なる過去の妄想」になっているということだ。

その理由や公的年金の運用が今後の株式市場に及ぼす影響については是非拙著「202X 金融資産消滅」で確認頂きたい。

もともとGPIFが絡む「金融資産消滅」を食い止める唯一確実な方法としては「日銀によるETF購入永久化」くらいしかなかったが、コロナウイルスによる景気悪化によってそれは一段と強まったといえる状況にある。3月の日銀金融政策決定会合でETFの購入限度額を6兆円から12兆円に倍増させたのは、そのための布石だというのが小生の立場である。

日銀によるETF購入は株価の下支え要因にはなるが、それに伴って日銀が被る損失は将来世代が税負担増といった形で間接的に負担することになる。要するに日銀によるETF購入は危機的な事態を変えるような政策ではないということだ。

「因果応報」

誤った政策を長年許し続けたツケは、国民が負うことになる。それも「将来世代」の国民が。

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