記事

世界中でコロナ第2波懸念強まる、封鎖解除急ぎすぎ 制限復活も


[ロンドン/ブリュッセル 12日 ロイター] - 新型コロナウイルスの感染第2波への懸念が世界各国で強まっている。中国の北京市では食品卸売市場が相次いで閉鎖されたほか、都市封鎖(ロックダウン)が解除されたばかりのインドでは新たなコロナ感染者が最多を記録。また全米の一部の州でコロナの入院患者が増加した。

各国の保健当局は、一部の国が都市封鎖で壊滅的な打撃を受けた経済の立て直しに向け、制限の解除を急ぎすぎていると指摘。また人種差別に対する抗議活動が広がりを見せていることもコロナ感染を助長しかねないと懸念する。

欧州委員会のステラ・キリアキデス委員(保健・食品安全担当)は、加盟各国に対し学校や企業の再開に当たり集団検査を実施するよう求めた上で「必要に応じて緩和措置の撤回を準備しておかなければならない」と表明した。

中国では12日、北京市で2人のコロナ感染者が報告された。感染者の報告は2日連続で、同市は6カ所の主要な食品卸売市場を閉鎖したほか、15日に予定していた一部の学年の登校再開を延期した。

同市で報告された感染者は、豊台区にある食肉加工などについて研究する研究所に勤務する25歳と37歳の男性で、感染経路は不明。2人は過去14日間、湖北省からの来訪者や海外渡航者との接触はなかったものの、25歳の男性は山東省青島市に短期間の滞在歴があった。

インドでは12日、新たに確認されたコロナ感染者数がこれまでで最多になり、累計感染者数は英国を抜いて世界4番目となった。政府は今週、70日近くに及ぶ都市封鎖を解除し、公共交通機関の大半の運行、商業施設の営業再開を許可したばかりで、封鎖措置が再び導入される可能性が出てきた。

米国では11日、テキサスやアリゾナなど一部の州でコロナ感染症による入院者数が急増。米経済の再開が感染の第2波を引き起こすとの懸念が強まった。感染者が急増している原因の一つは検査体制の拡充だが、同時に入院者数も増えており、集中治療室(ICU)の病床が足りなくなりつつある州も出ている。

欧州の大部分の地域では新たな感染者数が減速しているものの、封鎖後の感染拡大で制限措置が復活するリスクは中程度から高程度に上るとみられている。

欧州疾病予防管理センター(ECDC)は今後数週間で感染が緩やかながら加速する見込みで、医療システムに負荷がかかる恐れもあると警告した。ECDCのディレクター、アンドレア・アモン氏は、物理的距離の確保や手洗い、マスク着用などが重要になると強調した。

世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は11日、感染再拡大の脅威は非常に現実的なものだとした上で「欧州では状況が改善しているものの、世界的には悪化していることを忘れてはならない。このパンデミック(世界的大流行)を完全に克服するには世界的な連携が必要だ」と述べた。

WHOによると11日時点で、コロナ感染症による新たな死者数は5347人で、うち約7割に相当する3681人が米州での死者だった。

あわせて読みたい

「新型コロナウイルス」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    韓国の世代間格差 怒る若者たち

    ニッセイ基礎研究所

  2. 2

    ひろゆき氏 デジタル庁巡り提案

    西村博之/ひろゆき

  3. 3

    スガ批判の左派に待つ皮肉な現実

    PRESIDENT Online

  4. 4

    菅外交は未知数 韓国とどう交渉

    舛添要一

  5. 5

    ワークマン コロナ打撃に強い訳

    南充浩

  6. 6

    各紙の新閣僚めぐる紹介文が茶番

    常見陽平

  7. 7

    安倍前首相の仮病を疑う声に反論

    木走正水(きばしりまさみず)

  8. 8

    GoTo Eatは業者が儲かるカラクリ

    田中龍作

  9. 9

    汚染語らぬ平沢復興相に福島落胆

    鈴木博喜 (「民の声新聞」発行人)

  10. 10

    アイヌ民族への謝罪せぬ日本政府

    畠山和也

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。