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コロナウイルスの封じ込め、日本は本当に「成功」したのか?

田原総一朗です。

毎日新聞が5月23日に実施した世論調査で、安倍内閣の支持率は27%だった。
5月6日に行われた前回調査の40%から急落した。
23、24日に朝日新聞が実施した世論調査では29%。
安倍内閣発足後、最悪の支持率である。

これまで、「森友学園」、「加計学園」、「桜を見る会」、そして河井克行、河井案里両議員の選挙違反など数々の問題が起こっても支持率は40%近くを維持してきた。
新型コロナウイルス対策による緊急事態宣言下で、検察官の定年延長問題、そしてよりにもよって、当の黒川弘務検事長の賭けマージャン発覚……。
これにはさすがに国民も怒ったのだ、と私は思った。

ところが、である。
5月29~31日実施の共同通信世論調査では、内閣支持率は39.4%。
6月5~7日に読売新聞が実施した世論調査では、40%。
約4割の支持は得ているのだ。
私は正直驚いた。
この要因として考えられるのは、5月25日に安倍首相が緊急事態宣言を解除したことであろう。
安倍首相は会見で、「日本ならではのやり方で、わずか1カ月半で今回の流行をほぼ収束させることができました。
まさに日本モデルの力を示したと思います」と「成功」を強調した。

さらに翌26日には、WHOテドロス事務局長が「新型コロナウイルスの封じ込めについて、日本は成功している」という評価を発表した。
これが安倍内閣への支持率アップにつながったとするなら、国民は素直すぎる。
ウラを返せば、野党がだらしなすぎる。

5月29日深夜に放送した「朝まで生テレビ!」では、新型コロナウィルス対策について論じた。
日本は中国での発生当初、中国からの渡航を禁止しなかった。
さらに、緊急事態宣言も出すのが遅れた。
「ギリギリ間に合った」と言う専門家の声は多い。
「朝生」に出演していただいた昭和大学医学部客員教授の二木芳人氏はこう語った。
「日本はパンデミックに対する準備が、まったくできていなかった。私は日本が『成功した』とは言っていません。運がよかった」

もちろん、アジア人種の遺伝子など、他の要因はこれから検証されていくだろう。
この二木氏の言葉を、安倍首相、閣僚、政治家たちは、心して聞くべきだろう。
そして、新型コロナウイルスの第2波、将来確実に現れる未知のウイルスに向けて、今回の対策を徹底的に検証し、備えるべきだ。

そのためには、国民も厳しく目を向けなければならない。

次は「運がよかった」では済まない。

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