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あつまれ通勤の鬼〜コロナを生き抜く人々〜【第4回:解除後編】


さて今回は、緊急事態宣言が解除されてからの東京の街の様子をお届けします。いや、まあ、新コロ前と同じと言えば同じなんですが、いろんなところで“変化”も見られます。

ソーシャルディスタンスを保ったまま、日常に戻ろうとしている社会。そこにはどんな努力や矛盾があるのでしょうか?

(イラスト・文/松崎りえこ)

街ゆく人たちがキラキラしている


今までテレワークで外出を抑えられていた反動なのか、はたまた初夏の明るい日差しのせいなのか、なんだか街ゆく人たちが生き生きとして見えます。

コーヒー片手におしゃべりしたり、人気のお店に並んだり…。マスクで隠れている口元も絶対微笑んでいるはず! SNSにアップするためなのか、晴れた空を写メっている人も見かけました。

まだ緊急事態宣言が解除されて間もないのに…と心配になりましたが、経済が回ることはよいことだし、何より皆が楽しそうな世の中はホッとします。

テイクアウトのお弁当でお店の中身がむき出しに


お昼になると、喫茶店やレストラン、居酒屋がこぞってテイクアウト用のお弁当を店の前で販売するようになりました。

気難しそうなマスターがやっている、洒落た喫茶店もお弁当を出しています。しかし近づいて見てみたら、ナポリタン弁当がなんと900円!

あの店内の雰囲気、あの素敵なお皿と盛り付けがあったからこそ、前は1000円払えたんだよなぁ…なんてシビアな目で見てしまいます。店のガワではなく、中身がむき出し状態です。

それぞれのソーシャルディスタンス


コンビニやスーパーのレジ待ちの際に見かける、「間隔を開けてお並びください」という注意書き。

それぞれが指示通りに並ぶものの、その間隔が1mの人もいれば50cmの人もいて、私自身も含めてみんながなんとな~く離れて並んでいる状態です。

理想は2m以上と言われていますが、そんなの都心の狭いコンビニじゃ無理ですよね。それを根本的に解決するには、まずこの過密都市・東京を分散させるところから始めないといけません…。

ゆったりして居心地のよい店内だけど…


ソーシャルディスタンスを保つため、一席おきに貼り紙を置いて、そこに客を座らせないようにする飲食店が多くなってきました。

「ゆったりしててサイコー!」と感動するんですが、よくよく考えてみると、お店側は大打撃。店内に入れられる客の数が減ってしまうので、売り上げも落ちてしまいます。

となると、店はそれをカバーするためにメニューの値段を上げないといけなくなる。そしたら客が困る。だから、少しでも過密な東京を分散させることで地価を下げ、店の家賃を少なくするべきだ…など、悶々としながらランチを食べる毎日です。

店員さんに声が届かない! 聞こえない!


4月頭頃にコンビニのレジに設置され始めた透明のビニールシート。結構分厚く、さらにマスクもしているものだから、とにかく店員の声が聞き取りにくい。

同時に私の声も店員になかなか届かない。これぞまさにディスタンス。相手がまだ日本語の拙い外国人店員のときは、よりその距離が広がります。

大きめの声でやり取りをしたあと、商品を受けとるときにシートの下でガッツリ触れ合ってしまう互いの手。古典的な少女漫画のように一瞬ハッとするのですが、「これではシートの意味がないのでは…」と切なくなります。

元どおりの満員電車…


6月に入り、電車内には学生の姿もちらほら見かけるようになりました。

バイト先のマダムの高校生のお子様は、週に2回、2時間の授業のために登校を始めたとのこと。まだまだ通学も怖いですが、休校が続くと学力に開きができてしまうのではないかと心配なんだそうです。

とはいえ、この満員電車の混み具合…! とてもじゃないけど三密を避けられる状況ではありません。ぜひ鉄道会社には電車の本数を増やして、混雑率を下げてもらいたいところですが、根本的に混雑=儲かるという仕組みである以上、それもなかなか進まないんだろうな…。

思えば世の中のあらゆる業種って、客をすし詰めにすればするほど儲かるモデルですよね。それを変える転換期なのかもしれません。

マスクに限界を感じる人々


暑そう、痒そう、苦しそう…。もはやマスクを着けていない人も増えました。まるで童話『北風と太陽』の太陽ターンです。顎に引っ掛けている人や、鼻だけ出している人は、意味がないので潔く取っちゃえばいいのにとすら思います。

しかし、いつまでマスクは着けるべきなのでしょう…。マスクを取っても良さそうなタイミングが、この先まったく見えません。

地球は人類にとって過酷に…


コロナ騒動で忘れかけていましたが、気づけば初夏…。紫外線の対策もしなければいけない季節になってしまいました。

家に日傘を忘れて後悔していたら、目の前をマスク、日傘、サングラス、手袋でがっちり固めた、完全防備の女性が颯爽と歩いていきます。

ウイルスからも紫外線からも身を守る、これが最先端の地球人の姿かもしれません…というくらいに、今の地球は人類にとってサバイブするのに過酷な環境になってしまったということなんですね。

通勤の鬼から一言

正直なところ、もはや荒波を乗り越えたという気になってしまい、私は気が少し緩んでしまっています。

なんと昨日はマスクを着け忘れて出かけそうになってしまいました。ほんのつい先日までは毎日体温を気にして感染に怯えていたのに…。

引き続き気を引き締めていかねばと頭ではわかっているのですが、自分自身の変わりぶりに驚いてしまいます。東日本大震災のときも、こうやっていつしか突然、日常に戻っていったなあ…と。

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