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大村秀章愛知県知事へのリコールはネトウヨ活動の典型 「正義」の暴走は左右を問わず日本社会をダメにする

 大村秀章愛知県知事のリコールだそうです。元になったのは、あのあいちトリエンナーレでの「表現の不自由展」ですが、そこで展示された天皇侮辱・日本兵士侮辱、慰安婦像展示などが右翼思想の方々には気に入らなかったようです。

 別に大村知事がこの表現を支持しているわけでもないのに、その展示を「許容」したというだけで、めでたく「反日」の烙印を押されたわけです。

昭和天皇の写真を焼く行為が表現の自由? そうですよ 但し、共感を得るかどうかは別問題

 表現の自由の意味を全く理解しない、というより自分たちの思想が気に入らないと、自分たちに賛同しないというだけで、味方する者という烙印を押し、それを力で叩き潰そうとする人たちの危険この上ないものがあります。

 今や高須克哉氏の提唱により、リコールが始まるようです。


 大村氏の知事としての政策の是非が争点ではありません。こんなリコールなんて前代未聞でしょう。

 私が首長に対するリコールで一番、印象に残っているのは神奈川県逗子市市長に対するものです。

 それまで池子弾薬庫跡地に米軍住宅を建設するということに対し、市長が「反対」の公約を翻し、賛成などと言い出したものだから、逗子市民はリコール運動を展開、見事なまでにリコールを成立させ、反対派市長を再度、当選させました。まさに住民自治を絵に描いたような運動でした。素晴らしかった。

2020年5月30日撮影

 これにひきかえ、今回の大村知事へのリコールは大義もありません。こうしたことでリコールがなされること自体、日本社会の劣化というべきものです。仮に大村知事への政策で対立関係にある立場であろうと、今回のようなリコールに賛同するようなことはあってはなりません。

 逗子市のような政策転換であれば、それはリコールという運動こそ大事です。

 しかし、これまでの政策の是非についてであれば、任期満了に伴う選挙でこそ、その是非を問うべきものであって、任期途中での大きな政策転換やら、公約にもないような途方もない問題ある政策を突如としてぶち上げた、というような事情がない限りはリコール運動の正当性、大義はないということです。

 民主主義なんだから、何でもかんでもやればいい、というものではありません。最近では、橋下徹氏が大阪市長時代、大阪都構想の是非を問うということで辞職しての「出直し」選挙をやりましたが、総スカンを食らっていたのはその選挙に大義がないからです。

出直し大阪市長選挙で「不戦敗」 これは橋下氏の勝ち?

 もっとも逆の立場でも同様の問題があることは銘記しておくべきことでしょう。「反ヘイト」を標榜する人たちの中には、右翼思想だからとか、それを「差別思想」だとかいうことで禁圧せよ、と主張している人たちも、その実態は、この高須克哉氏と全く変わらないということです。

 それぞれが自分たちの絶対の「正義」を主張しているところに共通しているのです。それに合わない連中はすべて「敵」という発想であり、力で潰せ、というのは全体主義そのものであり、私たちは決してこうした人たちに与するようなことがあってはなりません。

差別糾弾によって、差別を煽る人たち 反ヘイトに名を借りた「正義」の恐ろしさ

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