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コロナが収束しない状況で東京が水没したらどうするか

このところ、毎年、日本列島各地で集中豪雨によって甚大な被害がでている。この異常気象の背景には地球温暖化があるが、異常気象は一過性のものではなく、今後も続くと考えたほうがよい。豪雨や台風で洪水や高波の被害もまた常態化するという前提で危機管理を行うべきだ。

 新型コロナウイルスの感染拡大が収束したわけではない。高温多湿の酷暑で新型コロナウイルスが活動を止めるという保証はない。そのような状況で、もし集中豪雨に東京が襲われたらどうするのか。感染防止を狭い避難所で行うのは容易ではない。

 江東、江戸川、葛飾、足立、墨田の江東5区は荒川と江戸川という二つの大河川の流域にあり、両者が同時に氾濫した場合、最悪のケースで9割以上、つまり250万人の住む地域が水没し、約100万人が住む江戸川区西部と江東区東部などでは2週間以上浸水が続くという。また、浸水の深さが10メートルに達する地域もある。

 江戸川区は、東から旧江戸川、新中川、中川、荒川、旧中川と河川が多く、しかもそれら川の水位よりも低い地域が多く、7割がゼロメートル地帯(満潮時の水面より低い土地)である。

 避難するには隣県など他の地域に逃げる方法(広域避難、水平非難)と事前避難が困難な高齢者などは地域の指定避難所に移動させ、また自宅残留者には上層階に逃げる(垂直避難)手がある。

 広域避難の場合、一斉に避難すると橋や駅に避難者が殺到し、大渋滞、大混乱が生じ、大事故につながる危険性があるとともに、感染症防止には最悪の環境だ。

 埼玉県との境には川はないので、避難は比較的容易である。神奈川県との境の多摩川は約2.5キロ間隔で橋があるが、千葉県との境の江戸川や旧江戸川を挟む江戸川区と千葉県市川市・浦安市の間、市川橋と今井橋間は約8キロにわたって橋が無い(江戸川大橋は自動車専用道路なので歩行者は通行できない)。

 避難も難しく、何とかして見つかった避難所が感染拡大源になるような悪夢は避けねばならない。最悪の事態を想定するのが危機管理であるが、今の小池都政にそこまでの先見性を求めるのは無理かもしれない。 

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